「まぐれが2回続いただけなんじゃないのかって、なりますよ。高市総理の人気は衰えていませんが、地方選は負けが目立つ。総裁選と衆議院選挙で勝てたのが不思議なくらいです。アメリカとイランの対立をはじめとする中東情勢もあって、この先は不透明感が広がります」と話すのは自民党の中堅議員。議員会館の執務室に置かれたニュース記事は、地方の首長選挙で自民党の推す候補が軒並み敗れている内容だ。
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4月19日投開票で行われた首長選挙――埼玉県・久喜市長選、千葉県・東金市長選、愛知県・あま市長選、滋賀県・近江八幡市長選 、福岡県・嘉麻市長選、福岡県・朝倉市長選、宮崎県・小林市長選でいずれも、自民党推薦候補が落選。このうち嘉麻市、朝倉市など5つの市長選では、現職が再選を狙って敗れ去った。その後の地方選で多少盛り返したが、高市効果によるものではないとみられている。
一方、各メディアの世論調査では高市内閣の支持率が今も高止まりしている。読売新聞の直近の調査では高市内閣を「支持する」が66%(前月比マイナス5%)、「支持しない」24%(前月比プラス4%)。時事通信の数字は「支持する」59.1%(前月比マイナス0.2%)、「支持しない」19.2%(前月比マイナス1.1%)となっている。
高市人気が続いているにもかかわらず、選挙となると負けが続く自民党。昨年の自民党総裁選と今年2月の衆議院選挙に勝ったのは「まぐれだったんじゃないか」という声まで上がる状況だ。
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先行きが不安視されるのは、高市首相のはしゃぎっぷりが悪目立ちしているせい。自民党は4月12日に党大会を開催したが、現役の女性自衛隊員が国歌斉唱したことに批判が殺到した。
自衛隊法には、政治的行為の制限として「隊員は、政党又は政令で定める政治的目的のために、寄附金その他の利益を求め、若しくは受領し、又は何らの方法をもってするを問わず、これらの行為に関与し、あるいは選挙権の行使を除くほか、政令で定める政治的行為をしてはならない」と記されている。現役自衛官が制服姿で自民党の党大会に出席し、壇上で国歌を歌うことは、まさしく法が禁ずる政治的な行為に他ならない。
この問題について記者から問われた高市首相、「会場に着くまで、自衛官がお見えになるとは知らなかった」「政治的行為にあたらず、自衛隊法違反ではない」「自衛官は職務ではなく、私人として旧知の民間の方からの依頼で歌唱した」と反論したが、到底納得できる主張ではない。
自衛隊員が制服で活動すれば、いかなる場合でも国民からみれば活動中と映る。そもそも、私人なら私服で歌えばいい。
その党大会では、高市首相の人形が飾られ、スマートフォンを手にした議員が写真を撮ろうと殺到。高市氏は、歌手の世良公則氏がゲストで熱唱すると両手をあげてガッツポーズをとった。
高市氏は一国の総理大臣であり、タレントではない。人気に驕る姿勢に不快感を覚える人は少なくあるまい。
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改めて朝日新聞の「首相動静」をチェックしてみた。
《4月10日 同1時54分から同2時19分まで、英国のロックバンド「ディープ・パープル」の表敬》
《4月13日 同11 時から同34分まで、タレントのMEGUMIさんと党広報誌掲載用の対談》
高市首相はかねてから、ディープ・パープルのファンだと公言。タレントのMEGUMIさんとの対談は、美容をテーマにしたものだという。そうした時間はあるのに、4月に予定されていた党首討論は高市首相の「外交日程」でキャンセルに。国民民主党の玉木雄一郎代表はXにこうポストした。
《あれ?党首討論やってもらえないのですか。4月、5月、6月はそれぞれ必ず1回ずつやることで与野党合意したと聞いていたのですが》
過去の党首討論は、午後3時から開始というパターンが多い。だが昨年6月は、アメリカとの関税交渉で石破茂首相(当時)が多忙を極めていた中、午後6時にスタート。野党との間で消費税などをめぐって、激しい論議を展開したのは記憶に新しい。
ミュージシャン、タレントと会うが党首討論は時間がない――こんなふざけた理屈が通用するわけがない。どちらが総理大臣として重要なのか子供でもわかるだろう。
2月の衆議院選挙で316議席と空前の勝利を得た高市首相。それから3カ月弱で、早くも政権の行く末が不安視され始めた。















