兵庫県芦屋市が令和6年秋に実施した「芦屋市道路公園施設包括管理業務」の業者選定プロポーザルを巡る問題。市は、存在さえ認めようとしなかった「手書き個票」を、「公文書毀棄」と指摘されたとたん一転して開示した。唐突に変えられた総合点の算出方法によって、公募に応じた二つの事業体の得点は、従来方式では5点差だった結果が13点差にまで開いていた。わずかな採点の違いで逆の結果とならないよう仕組まれた可能性が否定できない。深まる疑惑。不透明な評価点の計算方法について、さらに検証を進めた。
■大きく変わった評価点の算出方法
前稿で述べた通り、2次評価の段階で総合510点だったはずのA事業体の得点が最終結果ではなぜか503点に減少、一方B事業体の得点は515点から516点に増えていた(*下の画像参照。赤字は2次評価の得点)。

5点差ならわずかな採点の違いで逆の結果になる可能性が高いが、13点差なら難しくなる。ハンターは、この13点差に大きな意味があるとみており、そのことについては今後の配信記事で詳述する予定だ。まず解明すべきは、大きく差がついた評価結果がどのように導かれたのか、である。
市は、「芦屋市道路公園施設包括管理業務」のプロポーザルで、それまでと違う評価点合計の算出方法に変えている。その過程を示しているのが下の「評価表」だ。


A事業体は総合503点、B事業体は516点。「企業評価」はどちらも78点で同点、「価格評価」はA事業体16点に対しB事業体が5点だったことが確認できる。「企業評価」と「価格評価」の決め方に問題はなさそうだ。大きな違いは「提案内容評価」の評価点算出方法にあった。
「提案内容評価」のそれぞれの事業体の最終得点は、A事業体が409点、B事業体は433点。ここで24点もの差がついている。一体、どのような計算をすればこうも違う結果になるのか?
2次評価シートの「提案内容評価」におけるA事業体の得点は416点、B事業体は432点だった。それがA事業体は416点⇒409点に、B事業体は432点⇒433点に変わる。最終評価の算出方法を変えたからだ。
まず唐突に変えられた新たな評価点の算出方法。上掲のB事業体の「評価表」を例にとる。これまでは、採点した5人の評価委員(専門委員)が、評価シート上の「取組方針」「実施体制」「業務品質・効率性」「市内企業の活用」「追加サービス・独自のノウハウ」「高齢者雇用促進の取組」「障がい者雇用の取組」とある7項目にそれぞれ点数を記入。それに一定の係数を掛け、総合計を「提案内容評価」の得点としていた。前述したようにB事業体なら432点である。
しかし問題のプロポーザルでは、5人の評価委員の付けた点数の中から項目ごとの点数だけを抜き出して足し、一定の係数をかけて評価点を算出していた。一人ひとりの評価委員が事業者ごとに評価を与えていた形から、項目ごとに点数を算出し、すべての項目を足して総合点を出す方式に変えているのだ。実に解かりにくい。では、なぜ急にこうした評価点の算出方法に変えたのか――。次の配信記事で市側の主張を紹介する。合理的な説明にはなっていないのだが……。(以下、次稿)
(中願寺純則)















