7月27日、記者会見した高市早苗首相は、今国会が終了したことにおいて「反省点というのは特にございません」と開き直った。信じがたい傲慢さだ。
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今国会は、副首都関連法案を成立させるため延長され、7月24日の国会は深夜にまで及んだ。その結果、同法案は参議院本会議で可決されたが、賛成が123票で反対が121票のわずか2票差。延長国会も実質的な最終日とあって、ギリギリのタイミングだった。
本会議終了後、日本維新の会を訪ねた高市首相は「よかった」と満面の笑み。藤田文武共同代表らに駆け寄り握手を交わした。
衆議院と違って参議院では少数与党の自民党。連立を組む維新に加えてチームみらいや無所属議員の協力を得て、なんとか副首都関連法案を可決した格好だ。
当初、反対していた野党は採決にも応じない構えだった。仮に参議院で否決、修正となった場合、衆議院で2度可決すれば憲法上は成立する。同じようなケースは、2009年の衆院小選挙区『0増5減』くらいしか例がない。野党が採決に応じたのは、法案の付帯決議で「統一地方選と重複しないように最大限調整する」と明記されたからだ。
法案成立にこだわる日本維新の会は、来年春の統一地方選と同日に大阪都構想の住民投票を実施しようという考えだった。しかし、野党はもちろん自民党内からも異論が示される状況。そこで付帯決議という逃げ道を作ったというわけだ。
だが、無法者集団と揶揄される維新代表の吉村洋文大阪府知事は、法案成立直後に「コストも抑えられるので、同日選を目指すべき」と発言。付帯決議を反故にするような見解を表明している。
ある維新の国会議員は自慢げにこう話す。
「うちが成立にこだわった副首都関連法案が通った。大阪が最初に指定されるのは確実だ。副首都庁となるかどうかはまだわからないが、やがて大阪に庁舎が建ち、当然、我が党からそこに大臣も出せる。次の内閣改造では、吉村知事と高市首相の間で閣僚を出すことに合意ができていると聞く。より維新の存在感が増している」
副首都関連法案は、維新との連立を組んだ際に高市首相が「必ず通す」と約束していたもの。これまでの経緯からして、高市氏と維新の“蜜月”が政権基盤となったのは確かだ。そうした状況を苦々しい思いで見ているのが、高市首相の後見人・麻生太郎副総裁だという。麻生派の中堅議員がこう解説する。
「そもそも、麻生会長は維新より国民民主党と連立を組むべきという考え。というのも、参議院では維新より国民民主党の方が議席数が多い。副首都関連法案は2票差という僅差だったが、国民を取り込んでおけばもっと楽だったはず。維新は入閣するつもりだろうが、そう簡単にはいかないと思う」
高市首相は維新、麻生氏は国民民主党と対立する構図だ。麻生氏は、皇室典範改正で「優先的に審議を」と維新に頭を下げた。それが功を奏し、皇室典範改正は日程的には余裕がある中で可決している。一方、副首都関連法案は、最後までもつれて決着。「憲法違反」と自民党内からも懸念する声が上がったことで、政府は副首都関連法案の原案変更に追い込まれた。
そのため維新は、副首都関連法案と大阪都構想をセットにして大阪府全域で住民投票を実施するという“愚策”が打てなくなっている。当然だ。
「原案の変更をウラでやったのは麻生さんだともっぱらです。総務相経験者でもある麻生さんの力は総務省でも絶大。『維新の好き勝手にはさせない。もめるなら国民民主党もいるんだ』という脅しでもある」(自民党関係者)
しばらく夏休みとなる永田町。しかし、高市首相は国会が終わると同時に党役員人事と内閣改造を準備するよう指示した。ちなみに、副首都関連法案成立直後に行われた世論調査は、まるでジェットコースターのような急落ぶりだ。
【読売新聞】
・高市内閣を支持する:57%(6月は69%)
・高市内閣を支持しない:34%(6月は21%)【テレビ朝日】
・高市内閣を支持する:49.2%(6月は60.1%)
・高市内閣を支持しない:34.8%(6月は23.0%)
ほとんどのメディアの世論調査で、昨年10月の高市内閣発足以降、最低の数字を更新しつつある状況だ。7月27日の記者会見前に行われた衆議院予算委員会で支持率の低下について尋ねられた高市首相は「下落している原因を私が分析することは困難」と他人事のように語った。しかし、前出の麻生派議員は不安げだ。
「高市総理が、支持率急落でイライラしているのは間違いないと聞いている。9月とされた党役員人事と内閣改造を前倒しし、8月末にやって支持率を上げたいというのが本音だろう。そうなると麻生会長の義弟である鈴木俊一幹事長の去就などで(麻生氏と高市氏の)2人が揉めないか心配だ。連立の組み合わせも維新から国民民主党にという動きが出てくるだろう」
















