吉松源昭氏の矛盾|果たされぬ「説明責任」と苦しい「言い訳」

福岡県議会の金銭授受問題に火をつけたカツアゲ発言以来、西日本新聞やTNCテレビ西日本などのオールドメディアと示し合わせ、パフォーマンスを繰り返す吉松源昭県議。第三者委員会の設置要求に始まり、県議会議長の辞職勧告決議案提出、採決中止動議の禁止や採決の際の議員名公表、さらには百条委員会の設置まで求めるという忙しさだ。一体何をしたいのか分からないが、自身が求めた第三者委員会による調査と結果報告を待てない理由があるとしか思えない。

問題は、華々しく動くたびに他者への「説明責任」を厳しく求めながら、自身に向けられた疑惑についてはネット上で苦しい「言い訳」に終始するという吉松氏の矛盾する姿勢だ。この際、同氏の「反論=言い訳」について、まとめて評価しておきたい。

■穴だらけの「言い訳」

説明責任の放棄や話のすり替えが目立つ吉松氏だが、特に酷いのは違法性が疑われる関連政治団体の収支報告書について「適正に作成・提出」と断言したところだ。自民党の支部を除く吉松氏の関連政治団体は8つあるが、確認できている7団体の報告書提出実態は下の表の通り。まともに報告書を提出した回数は3割ほどだったことが分かっている。残るもうひとつの政治団体(*「源友会」)も同様の状況だったとみられている。

吉松氏側は、2年間収支報告書を提出せず、いわゆる「みなし解散」の状態になるたび解散してはまた同じ名称で設立届を出すという脱法行為も繰り返していた。「適正に作成・提出」が聞いて呆れる。

こうした嘘やごまかしによる言い訳が疑惑を深める形になると考えたのか、このあと吉松氏はXに下の投稿を行い、「反論」から撤退する。

吉松氏は、「政治資金については、これまで繰り返し事実関係を説明、必要な資料も公表してきました」と述べている。しかし、いつ、どのような形で、何を説明してきたのか判然としない。

公表したという資料がどれを指すのかもまったく分からない。政治資金処理に関する一連の言い訳が吉松氏の言う「説明」なのだとすれば、子供からもバカにされる内容だったと言わざるを得ない。吉松氏が開いた記者会見で、ハンターの記事の内容に触れた場面はなかったはず。「説明責任は十分に果たした」という同氏の主張が虚しく響く。

第三者委員会の位置付けも理解されていないようだ。一連の疑惑は、吉松氏個人にかけられたもの。ご自身が会見を開いて合理的な説明をすれば済むことだ。第三者委員会は行政や企業、首長などの不祥事や不正について調査する機関。吉松氏程度の政治家のために設置されるものではない。刑事告発があれば捜査機関が動くのだろうが、ハンターがやるべきは報道。本サイトが「法に基づく適切な手続き」をやる必要などない。

■ラブホテル報道で「言い訳」再開

反論から撤退したはずの吉松氏だったが、そうもいかない事案が発覚する。公費出張先でのラブホテル利用だ(⇒【速報】吉松源昭福岡県議、公金使ってラブホテル利用|崩れる「カツアゲ発言」の信憑性)。ハンターの取材要請は無視している吉松氏だが、ラブホテル利用を報じた現代ビジネスには「いつも東京で泊まってるところがすごく高くて、2万円以上していた。狭い部屋に2万円も払うのはあれだなと、露天風呂付きの部屋という検索でこのホテルが出た」と答えている。

公費出張で露天風呂付きのホテルを探すという行為自体が公人としての資質を疑わせるもの。ネット検索で出てきたという同ホテルのサイトをみれば、ラブホテルであることは一目瞭然なのだ。「当日、現場に行ったら、ちょっと違ったなと。ファッションホテルだなと思った」という言い訳も見苦しいという他ない。

ラブホテルに続き、公費出張先におけるホテル利用の実態を報じたハンターの記事(⇒“カツアゲ発言の吉松県議に公金詐取の疑い|公費出張のホテルの部屋、実は「2人」で宿泊の可能性”)によほどあわてたのか、吉松氏が再び「反論」を再開する。

この「言い訳」を信じる県民がいるとは思えないが、少なくとも東京のホテルを利用した経験のある人が保存している領収書をみれば、「宿泊税1人200円」の意味がわかるはずだ。400円なら2人。これもまた子供でも理解できる話である。

直近の「言い訳」は、今月8日に配信した“吉松源昭福岡県議、議長退任後含め3回の資金パーティーに県職員招集|集めたカネは6,000万円超|県関係者から「カツアゲはどっちだ!」の声”に対するものである。長文だが、そのまま同氏のXへのポストを下に示す。

吉松氏が反論の材料にしているのは、西日本新聞が記事の中で使った2020年度から2025年度までの「部課長会」によるパー券購入額と参加人員の表である。(*下がその表)。

*本年4月16日にネット配信された西日本新聞の記事より

吉松氏は上掲の表の数字を基に、「蔵内氏と比べ、自分の場合は部課長会からの出席者が少ない」という趣旨の反論を試みている。だが、肝心なことに触れていない。同氏が議長に就任したのは2020年(令和2年)6月。この年1月から爆発的に増えた新型コロナウイルス感染によって、日本はもちろん世界中が沈んでいた頃だ。国中が「3密」回避を叫んでいた時期に、人が大勢集まるパーティー会場に公務員がゾロゾロ参加したことがわかれば、それこそ西日本新聞やTNCが叩いていたはず。吉松氏の政治資金パーティーに県職員の参加が少なかったのは、吉松氏の影響力とは何の関係もないということだ。

その証拠に、西日本新聞が作成した上掲の表によれば、コロナ禍が収束に向かうにつれパーティー参加者が増えている。むしろ、“コロナ禍の最初の時期に、よく県庁職員が参加したものだ”というのが記者の感想である。ちなみに、コロナ禍という背景を無視した記事で世論を煽ったのは西日本新聞。偏向報道を反省すべきだ。

金額や参加者の大小に関係なく、吉松氏が県議会でも問題にした「部課長会」から会費収入を得ていたのは事実。議長退任後も県職員に政治資金パーティーの案内を出していたことも、また事実だ。ある県関係者は次のように苦言を呈す。

「参加者が少なかったのは、コロナ禍の時期だったからです。そのせいで、2万円もする吉松さんの政治資金パーティーでは食事も出なかったと記憶しています。誰だって3密の会場に行くのは嫌だったと思いますよ。もう一つ付け加えるなら、『あまり行きたくない』という職員が多かったということもあるかもしれません。私自身、彼には尊大、横柄といった印象しかないですから。だいたい、議長や議長経験者は、それだけで尊重される存在なんです。強制するとかしないとかいう問題ではないでしょう。私たちの言葉に違和感があると述べられているそうですが、そんなことを言うなら、なぜ議長を退任してからも職員を招いたのか?さらにハンターが報じた議長就任から1年ほどの間に6,000万円も稼いだことについてはどのように説明されるのか。ネット上ではなく、最近よくおやりになっているように新聞やテレビの記者を前にした公開の場で説明したらいいでしょう。ついでに、ホテル利用の実態や政治資金の処理方法についても話されればいいじゃないですか。説明責任がお好きなのでしょうから。言行不一致が過ぎれば、これまでの発言の全てが疑われることになりますね」

この県関係者の話はもっともだ。例えば、ホテル利用の件についてだが、吉松氏は今年6月、Xへの投稿で次のように述べていた。

露天風呂付きのラブホテルの宿泊代は28,800円、二人利用が濃厚な新橋のホテル代が8月22,914円、11月35,374円、今年1月が32,500円――。「グレードの高いダブルベッドの部屋を使う」という同氏の「言い訳」と《「なるべく安い部屋を選んでいる」と言えるのか》という正義感ぶった主張とはどう見ても矛盾する。「カツアゲ」の信憑性が薄れるのは当然だろう。

西日本新聞やTNCはもちろん、吉松氏を持ち上げ、「カツアゲ発言」に依拠して蔵内勇夫前県議会議長や自民党県議団を叩いてきたメディアが、“作られたヒーロー”の闇を報じることはないだろう。自分たちのやって来たことを半ば否定することになるからだ。この国のオールドメディアが金科玉条にしてきた「公平・公正」とは、その程度のものなのである。

(中願寺純則)

この記事をSNSでシェアする

関連記事

最近の記事一覧

  1. 田川地域の“ドン”と評される永原譲二大任町長が誘致を表明したカジノを含む統合型リゾート(IR)につい…
  2. ブロック紙・北海道新聞(札幌市中央区、堀井友二社長)が来春から段階的に賃金規則を改定する方針をまとめ…
  3. 自民党関係者によると、簗和生農林水産相の進退を巡り、14日の衆院予算委員会終了後の対応が焦点となって…
  4. 予算削減発言でクビになるかどうかの瀬戸際に立つ簗和生農水相だが、高市政権は、“サプライズ入閣”を果た…
  5.  田川地域で“ドン”と評される永原譲二大任町長が誘致を宣言したカジノを含む統合型リゾート(I…




LINEの友達追加で、簡単に情報提供を行なっていただけるようになります。
ページ上部へ戻る