N党・立花容疑者の悪あがき

1年前の兵庫県知事選で、不信任決議を受けて失職した斎藤元彦知事の再選を後押しするとして「2馬力選挙」を展開したNHKから国民を守る党の立花孝志容疑者。その支援手法は、知事を追及する竹内英明元県議らへの根拠なき誹謗中傷だった。立花容疑者は竹内さんに対し、「逮捕される予定だった」「竹内県議、やばいね。警察から事情聴取を受けている」などとYouTubeなどで配信しデマを拡散。竹内さんの死後も、ネット上で嘘八百を述べていた。

選挙をカネ儲けの道具にし、民主主義の根幹を揺るがす稀代の悪党にも年貢の納め時はやってくるもの。今月8日、亡くなった元県議の竹内英明さんの名誉を毀損した疑いで兵庫県警に逮捕され、間を置かず送検されている。

◆   ◆   ◆

逮捕当初、立花容疑者は「発言したことは認めるが、真実相当性がある」と容疑を否認。しかし14日、立花容疑者側の石丸幸人弁護士は「真実相当性は争わないという弁護方針をとる。法律的には自白ということで進める」「立花氏のメリットになる弁護方針をとる。自白ということですので、認めて、謝罪すべきところは謝罪する。本人も納得しており。示談の申し入れをご遺族にしていくところです」とYouTubeで説明していた。

立花容疑者が竹内さんへの誹謗中傷、デマを認めた形。発言がデマであれば、言った直後に、撤回謝罪すべきだったが、同容疑者にその気はなかった。

竹内さんを「黒幕」に仕立てた立花容疑者の誹謗中傷が始まったのは、昨年11月の兵庫県知事選から。斎藤知事の内部告発問題を調査する百条委員会で委員長を務める奥谷謙二県議の自宅前で、「奥谷、出てこい!」などと街頭演説。その際、「竹内のところにもいく」と発言していた。竹内さんは斎藤知事当選直後の11月18日に県議を辞職したが、その後も誹謗中傷は続き、今年1月19日には自殺へと追い込まれた。

立花容疑者は、竹内さん自殺の翌日、「私のところには、私文書偽造同行使罪というところで昨年の11月24日の時点では、逮捕されるのではないかという情報が入っていた」「明日逮捕する予定であったところ、本人は逮捕される前に自ら命を絶ったのではないか。自業自得であったとしか言いようがない」と冒涜。人として超えてはならない一線を、何の根拠もない話で超えていた。

今年3月の千葉県知事選に出馬した立花容疑者は、「生前から竹内、中傷していましたよ。だってあいつ悪いことしてるじゃん。政治家が中傷されてくらいで死ぬな、ボケ」と強気を装いながら、捜査の手が及ぶことを危惧してか「竹内県議、批判していました、YouTubeやXで。ただ、必要以上に威力をかけていない」と逃げを打つシーンもあった。ただし、竹内さんが亡くなった後まで、執拗に誹謗中傷を続けていた事実はかわらない。

竹内さんの妻の告訴代理人である郷原信郎弁護士は、憤慨気味にこう話す。

「告訴状で挙げている事実は氷山の一角で、立花容疑者は長期間に渡って誹謗中傷、デマをまき散らしている。いくらでも謝罪、取り消す機会はあったはず。逮捕され、今ごろになって『示談』だ『謝罪』だなんて、どうなっているのか言葉もありません。立花容疑者の弁護士は、私ではなく途中から加わってもらった弁護士に連絡をしてきた。主任弁護人が私であることは、どんな弁護士でもわかります。なぜ、私に連絡してこなかったのか?」

立花サイドからの示談申入れ情報がもたらされた時、ちょうど竹内さんの妻と面談中だった郷原弁護士が「確認しますが、立花容疑者の弁護士が示談を言ってきましたが……」と話しはじめたとたん、彼女の口をついて出たのは「絶対にダメです。そんなのダメ」とい強い拒絶の言葉。「(立花は)逮捕されて、苦しいところに追い込まれたので、示談して罪を軽くしたいってことなのでしょう。とんでもありません。主人は立花にどうしようもないくらい追い込まれて亡くなっているのです」と語っていた。

立花容疑者は20年4月、不正競争防止法と威力業務妨害で起訴され有罪判決を受けている。事件は、立花容疑者が、NHK受信料の集金を担当していた男性の業務を妨害して情報端末の顧客情報を撮影、その模様をYouTubeなどで配信したというもの。22年1月に東京地裁で懲役2年6か月、執行猶予4年の有罪判決を受け23年3月に刑が確定、現在は執行猶予期間中で、満了となるのは27年3月とみられている。この点について郷原弁護士は、次のように話す。

「執行猶予期間中に再犯を起こし有罪判決が確定すると、猶予されている懲役2年6か月の分も追加されて受刑ということになりかねません。立花は『示談』することで告訴状を取り下げてもらい、あわよくば略式命令の罰金刑に落としたいという思いがあったのではないか。何度も言いますが、立花の誹謗中傷は長期間に及びます。それによって、竹内さんは自ら命を絶っている。結果は非常に重いのです」

立件された立花容疑者の名誉毀損事件は、執行猶予期間中ということもあり1年から1年半ほどの刑が言い渡される見込みだ。そこに2年6カ月が追加となれば、合計3年以上の受刑生活を強いられる可能性がある。それを回避しようと一時的に謝罪して「示談」に持ち込み、罪を軽くしようという立花容疑者――。見え見えの「魂胆」に怒りを覚える。

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