「うちよりずっと人数が少ないのに、公明さんだけが議席増。うちの幹部は何をやっていたのか……」とこぼすのは中道改革連合から出馬して落選、比例復活もかなわなかった旧立憲民主党の元議員だ。
自民党は、高市早苗首相の作戦が的中して316議席と圧勝。選挙前167議席あった中道は49議席まで落とし、焼け野原状態となった。一方、公明党はもともと21議席だったのが比例優遇を引き出して各比例ブロックの上位を独占。28議席へと“躍進”した。
前出の元議員の惜敗率は、本来なら十分比例復活できた数字。言葉荒く、野田佳彦氏や安住淳氏ら旧立憲執行部への恨み節が続いた。
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「高市首相の元気いっぱいの振る舞いを見ていると、ほんとかウソかは別にして国民は期待感を抱く。しかし、野田さんも斉藤さんも安住さんも新鮮味ゼロ。ネット上では『5爺』などと揶揄された。国民に夢や希望を与えられなかったのは確かだろう。新党結成をするにも代表2人はそのまま。その時点で勝負はついていた」(前出の元立憲議員)
こういう話もある。小沢一郎氏に、新党について幹部が説明した時だったという。新党の代表に就くのが野田氏と斉藤氏だと告げると、小沢氏は『本当にその2人でやるつもりなのか』と絶句したという。新しい党の顔としては二人とも新鮮味に欠ける。小沢氏はその時点で大敗の可能性を危惧していたらしい。
そもそも公明党の組織票がくれば小選挙区で勝てる、比例優遇しても大丈夫だという野田氏の考えが大間違い。原発ゼロや安保法制反対といった基本政策を投げ捨て、公明党に媚びた段階で立憲のコアな支持者が離れることは十分に予測できたはずだ。支持者を舐めた結果が、今回の惨敗につながったと見るべきだろう。
推薦人なしで行われた中道の代表戦には階猛・元総務政務官と小川淳也元幹事長の二人が立候補。49人に減った衆議院議員が、わずか5票差で選んだのは小川氏だった。もちろん、新代表を待ち受けているのはいばらの道だ。まずは「資金」の問題が浮上する。
落選したのは100人以上の候補者。これを支部長として処遇するなら、1人あたり最低でも50万円が必要とされる。政党交付金の支給額が大幅に減る中、浪人支部長を養っていけるのか?1支部長に月額50万円だとして100人なら月に5,000万円を手当てしなければばならない。引退や離党を選択する落選議員も増えそうで、さっそく小川新代表の手腕が試される。
2028年には参議院選挙が控えているが、参議院議員や地方議員は立憲と公明に分かれたまま。比例順位をめぐって今度は“内紛“になりかねない。自民党に何でもできる3分の2もの議席を与えてしまったことで、高市氏は数にものをいわせて憲法改正や非核三原則の見直し、スパイ防止法の制定などに突き進むことが予想される。与党には自民党の「アクセル」だと訴える日本維新の会も加わっている。野党は、戦前回帰の姿勢が顕著な高市政権にブレーキをかけることができるのだろうか?















