
三大ブロック紙の一つで北海道を本拠とする北海道新聞が、発行部数70万部を割り込んでいたことがわかった。直近の具体的な数字は公表されていないが、3月上旬招集の全社報道部長会議で常務取締役が「大台割れ」を報告していた。
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筆者が入手した報道部長会議の議事録によると、会議があったのは3月4日。冒頭で発言した常務取締役は、直近の部数が前日の3日までにまとまったとし「ついに70万部の大台を割り込みました」と報告した。(*下が議事録の冒頭。赤いアンダーラインはハンター編集部)

本サイト既報の通り、同紙の「80万部割れ」があきらかになったのは一昨年3月のこと(既報)。そこから2年たらずで10万の部数を減らしたことになり、読者離れに歯止めがかからない状況だ。
会議では紙の部数減の一方でデジタル購読の会員が「着実に増加」したとの報告もあったが、編集局長からは「現在の主戦場は紙」「読者の減少をいかに抑えていくか、引き続き局を挙げて注力していかなければならない」との発言があり、現在の紙面について「自信を持っていい」「私たちが今、取り組んでいる方向性は間違っていない」と檄が飛んだ。
ただ、同じ会議ではまさにその紙面について「訂正が深刻な状況」との指摘もあり、2月中の訂正記事が20件に上った事実などが明かされた。校閲担当が止めることができた誤りについても、会議前の直近1週間で数字や固有名などに指摘がみられ、人名だけでも4件の誤りがみつかったという。
3月中旬に70万部割れを把握した中堅記者の1人は「現場はコストカットの嵐」と溜め息をつき、「人格に問題あってもコストカットが優秀な奴ばかりが出世し、現場のすさみ方がすさまじい」と明かす。
道新では今回の報道部長会議から1週間が過ぎた3月9日の朝、派遣社員の1人が本社内で急逝する出来事があった。直後から社内外に未確認情報が飛び交う事態になっているところ、この件については稿を改めて報告したい。
(小笠原淳)
| 【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】 ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。 |















