高市政権、不祥事続出で支持率低下

「スキャンダルのデパートになってきた」と嘆くのは、自民党のベテラン議員。テーブルに置かれたのは、週刊文春と赤旗日曜版の最新号だ。赤旗の記事は、《所得税が軽くなる控除書類を高市事務所が不正発行》した、という「政治とカネ」の核心をつく内容。週刊文春は、松本洋平文科大臣の不倫をスクープした《議員会館でW不倫と「高市大嫌い」音声》と、林芳正総務大臣の秘書だった伊東一輝容疑者が、東京地検特捜部に株のインサイダー取引を行ったとして金融商品取引法違反で逮捕されたことを報じている。政権の先行きに暗雲が漂う状況だ。

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前出の自民党議員はこう嘆く。

「高市総理の人気で、2月の衆議院選挙は歴史的勝利を収めた。そのせいで大量に生まれた高市チルドレンの新人議員がトラブっているならまだわかる。しかし、出てくるのは高市さん本人に関する疑惑と次期総理の有力候補である林さん周辺の疑惑。文科大臣という教育の最高責任者の松本氏はW不倫というのだから話にならない。庇いようがない」

衆院選で316議席と大勝ちした自民党。高市人気と支持率の高さでスキャンダルをはねのけてきたが、ここに来て変化の兆しが見え始めている。

3月9日に公表されたNHKの世論調査では、高市政権を「支持する」と答えた人が59%で、「支持しない」は26%となった。「支持する」は2月より6%ダウン、「支持しない」は6%アップしており「高市台風」がおとろえつつあるのが分かる。

こうした中、赤旗日曜版に注目の記事が掲載された。高市首相の事務所は、2011年、12年、19年に開催した政治資金パーティーで、パーティー券を買った人に確定申告で税金が控除される「寄附金控除のための書類」を複数、発行していたというのだ。

当該控除を受けることができるのは、政治団体に「寄附」をした者だけ。パーティー券を買った人は、控除の対象にならない。しかし、高市首相の事務所は控除に必要な書類を発行。政治資金収支報告書には、パーティー券購入を「寄附」に差し替えて記載していたという。

パーティー券を買った者が書類をもとに寄附金控除を受けていたなら「脱税」とみられかねず、高市首相の事務所はそれを「幇助」したことになる。もちろん、政治資金収支報告書の「虚偽記載」の疑いもある。

赤旗の記事では2011年、12年、19年で合計24人分が「寄附」に差し替えられた疑いがあり、合計で396万円というから小さな額ではない。まさに「政治とカネ」の問題である。

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松本文科大臣については、あろうことか国民の税金で賄われている議員会館の部屋にW不倫の相手を連れ込んでいたというから開いた口が塞がらない。

週刊文春は、《議員会館の部屋にきたら? いつでもどうぞ》という松本大臣自身が女性を誘っているLINEの内容を掲載。松本大臣は、文春の報道が出るとさっそく衆院文部科学委員会で追及された。

中道改革連合の泉健太氏が「大臣の報道が出た。事実なのか、事実ならこの職務を続けるのか。説明責任を果たされるのか」と質問。松本大臣は「報道がされたことは承知している。内容はまだ見ていない。見た上で判断をしてまいります」と逃げた。高市首相は「仕事でガンバレ」と擁護したが、議員会館で不倫デートするような政治家は大臣としては不適格。衆院選の圧勝で、世間を甘く見始めた証左だろう。

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林大臣の問題も深刻だ。林氏は、昨年9月の自民党総裁選で高市首相、小泉進次郎防衛相に次いで3番手に食い込んだ政治家。小泉氏と並んで、有力な次期総理候補と目されている。インサイダー取引で逮捕された伊東一輝容疑者は数年前から林大臣の私設秘書で、議員会館や地元の山口県の事務所で働いていたことが分かっている。

「林さんの秘書逮捕は検察の捜査次第ではとんでもないことになる。林さんは現在総務大臣。その前は官房長官や外相など重要閣僚を歴任してきた。インサイダーとされる情報に接する機会もあったのではないか。反対に、相手側から林さんの看板や影響力に期待して、秘書に情報提供をしてきた可能性もある」(前出の自民党議員)

「高市台風」のパワーが落ちつつあるのは、3月8日投開票の石川県知事選で、イラン有事を横に置いてまで応援に出向いた現職の馳浩氏が負けたことでも証明済み(既報)。「予想より早く化けの皮が剥がれはじめた」――永田町ではそんな声があがっている。

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