アメリカを訪問中の高市早苗首相は、3月19日(日本時間20日未明)、ワシントンで日米首脳会談に臨んだ。世界中が注目するアメリカとイランの紛争について、日本の記者から「同盟国の日本、ヨーロッパの国々になぜ、イランへの攻撃を事前に知らせなかったのか」と質問が出ると、トランプ大統領は「イランへ奇襲(サプライズ)を仕掛けたかった」と両手を広げ、「サプライズについては、日本以上に詳しい国はないはずだ。なぜ『パール・ハーバー』(真珠湾攻撃)を教えてくれなかった?」と発言、高市首相は目を見開くばかりで沈黙を守った。国辱である。
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思わぬ展開に焦ったのか、「早く終わって」と言わんばかりに、2度、3度と腕時計に目をやる高市首相。アメリカ・FOXニュースのキャスターは「首脳会談のデモンストレーションをジョークで沸かした」とコメントした。この場面について、ある自民党の幹部は次のように話す。
「相手はトランプ大統領。どんな発言が飛び出すかさまざまな想定をしていたはずだ。しかし、パールハーバーまでは読み切れなかっただろう。トランプ流のジョークだとしても、全世界が注目している日米首相会談での発言。日本はだまし討ちをする卑怯な国だというイメージを与えかねない。高市さんは、ジョークでもいいから言葉を発するべきだった。イメージが悪い」
そもそも真珠湾攻撃は敵対していたアメリカに対する奇襲。同盟国への事前通知の話とは根本的に違っている。真珠湾攻撃を持ち出すのなら、トランプは「日本は真珠湾攻撃を同盟国に伝えていたのか?」と聞くべき。日本の記者も高市氏も、言い返すべきだった。
ヨーロッパの主要国でさえ、イラン紛争には厳しい姿勢を見せている。アメリカは国際社会の同意もなく、イスラエルと手を組んでイランを激しく攻撃しており「国際法の違反」という見解を示す国も多くある。しかし高市首相は「世界中に、平和と繁栄をもたらすことができるのはドナルドだけ。私も諸外国に働きかけて、しっかりと応援をしたい」と、とんでもない評価でトランプをヨイショした。
しかし、世界の平和を踏みにじっているのはトランプ氏だ。今年1月には突然ベネズエラを攻撃しマドゥロ大統領を拉致。南米に大きな混乱を招いている。そして今回のイラン攻撃。国際法が禁じる武力による現状変更を平然と行うトランプが、平和をもたらす人物であるはずがない。
訪米直後、トランプと会った高市首相は、握手しようとした大統領にいきなり飛びつき抱きついた。「女を武器にしている」と言われてもおかしくない総理大臣の醜態だった。今回の日米会談が、外交というよりトランプに媚びへつらう情けない日本の姿を世界に知らしめる“ショー”となったのは確かだろう。
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「訪米は成功なのかどうか微妙。それに、帰国すると今度は閣僚の不祥事など国内情勢への対応で大変になった。」(前出の自民党幹部)――女性スキャンダルに揺れる松本洋平文科相のことだ。
週刊文春は3月19日発売号で、《愛人女性が赤裸々告白「議員会館で私を抱いた松本洋平文科相へ」》として松本氏の「W不倫」追及第2弾を掲載。松本氏は疑惑発覚直後、LINEで女性を議員会館に誘ったことは認めていたが「議員会館の見学をしたいと普段からかなりいただいている。お越しいただき、懇談をすることは他のお客さまでもあり、それと同様」と答えていたが、文春の記事が松本氏の“虚偽”を証明した。
記事の影響で、3月19日に参議院で予定されていた文教科学委員会は中止。この日は参議院で松本文科相が「所信表明」をする予定になっていたが流れている。
立憲民主党の斎藤嘉隆国対委員長は、週刊文春の報道を念頭に「こんな状況で文部科学大臣の所信、大臣としての思いを参議院で聞くわけにはいかない」「明確に説明責任を果たすべきと与党とも話し合い合意した」と突き放した。
教育の中核である文部科学省トップとしての適性を欠く松本文科相。高市首相はこの程度の人物を「文科行政のスペシャリストとして松本氏には就任をお願いした。仕事でしっかりと返してほしい」とかばったが、任命責任が高市氏にあるのは言うまでもない。
松本文科相に続いて、片山さつき財務相にも「政治とカネ」をめぐるトラブルが報じられている。片山氏の政党支部と政治団体が、同じ領収書を使って2重計上していたことが週刊文春の報道で判明。少なくとも3年間で13件の2重計上があったと記事には書かれている。
自民党の裏金事件で政治資金パーティーが問題視された時でも、「関係ない」とばかりにパーティーを開催していた片山財務相。物価高対策に中心となって指揮をとらねばならない同氏に浮上した「政治とカネ」の問題が、高市氏を悩ませる。
「衆議院選挙で大勝して盤石とみられている高市さん。攻めている時はいいが、打たれると弱そうだとの声もある。スキャンダルは、一つ弾けると止まらなくなる。松本さんがクビになれば、また次々とスキャンダルが浮上して、収拾に追われるはめになる。なんとしても守ろうとするだろうね」(前出の自民党幹部)














