国民民主福岡県連・大田京子代表に公選法違反の疑い|期限切れポスター堂々掲示

 今年7月の参議院議員選挙に出馬して落選した、国民民主党福岡県連の代表で元県議の大田京子氏が、福岡市内に違法性が問われる多数のポスターを掲示していることが分かった。公職選挙法に抵触しかねない状態だが、今月15日にハンターの指摘を受けた後もポスターは撤去されておらず、大田氏自身の釈明が二転三転する状況となっている。

■2連ポスターは期限切れ

 問題のポスターは、大田氏と玉木雄一郎国民民主党代表の顔写真や氏名が大きく印刷された、いわゆる「2連ポスター」。2人を弁士とする“街頭演説会”を告知する内容で、普通なら合法だ。ところが、大田氏が福岡市内に掲示しているのはは、明らかに違法性が問われる“期限切れ”のポスターだった。

 街頭演説会を告知する2連ポスターは合法だが、実施日を過ぎたものを意図的に掲示するのは違法。演説会の告知という目的を外れた売名行為とみなされるからだ。大田氏のポスターに記載された演説会の日時は「2022年10月30日 12時」。20日も過ぎている。ルールに従えば、10月31日には剥がしておかなければならなかった。

 国民民主党関係者の話によれば、このポスターは、今年7月の参議院議員選挙に向けて作成された印刷物だという。“単なる剝がし忘れ”ならミスで済ませられるところだが、上掲の場所に掲示されたポスター、実は10月になってから新たに貼られたものだった。つまり、告知されている演説会まで1カ月もない時期に、わざわざ貼ったということになる。しかも、1箇所ではない。大田氏は、自分でこのポスターを貼って回っていたのだ。大田氏がSNS上に投稿した写真が、その証拠である。

■開き直って支離滅裂な主張

 今月15日、違法ポスターの問題について指摘したハンターの取材に対し大田氏は、違法性を認めるとも認めないとも言わずに「新しいものに貼り替える」と回答。しかし、1週間過ぎた22日になっても違法ポスターの撤去は進んでいない。それどころか、「すぐに対応する」「貼り替える」と明言しておきながら自身の事務所の違法ポスターさえ剝がさないという傲慢さ(22日現在。下の写真)。順法精神も規範意識も欠く姿勢には、呆れるしかない。

 22日、大田氏に、いつになったら違法ポスターの撤去を始めるのか聞いたところ、驚くべき返事が返ってきた。

 記者が“新しいポスターに貼り替えるということで間違いなかったか”と念をおすと、最初は「そうですね」。そこから、国政選挙に出馬した政治家との間で交わされたものとは思えない、支離滅裂なやり取りが続いた。

大田 ちょっと選管に確認したらですね、日付が過ぎていることが問題というよりは、なんだろうな、その日付は何も言われなかったですね。日付は違法じゃないみたいですね。そこはちょっと確認されたらいいけど、まあいいや。

記者 告知の日付を過ぎたものは剥がさなければいけないのではないか?公選法違反に問われるかどうかは、司法が判断するのであって、選管が決めることではない。
大田 それは常識的にそうですもんね。それで、今ですね、ちょっと貼り付けをやっているところなんですけどね。日付自体が、今2022年ということなので、あの、ここを今、目隠ししてですね、今年の10月30ではないという形に差し替えさせて貰っているんですよね

記者 差し替え?
大田 ええ。

記者 そうすると、新しいものに貼り替えるという話はなくなったのか?
大田 そうですね。新しいものじゃなくても対応ができるということがわかったので、上からシールを貼って、要は日付、まあ、日付じゃなくて年。今年の2022年ではない、ということにさせて頂きました

記者 どういうことか?意味がよく分からない。
大田 2022年ではなく、10月の30日、つまり来年の10月30日でもできるポスターに、いま変更中なんですね。

記者 “年”を消して、日付をを生かすということか?
大田 そうです。

記者 それは、弥縫策。卑怯。まともな政治家がやることではないと思うが。そもそも、違法性があると分かった時点で、あなたは何故ポスターを剥がそうとしないのか?あなたは先日、わざわざ電話してきて、「正確に書いてもらいたいから、『新しいものに貼り替える』と書いて下さい」と言ったのではないか?
大田 そうなんですよ。私、そのようにお願いをして、いろいろ調べたらですね、この日だと限定されなければいい、ということだったので、よくポスターでゼロゼロ月ゼロゼロ日と書いてあるのもあるのもございますよね。

記者 今年の10月30日と告知しておいて、問題を指摘されて『年』だけ消すというのは、やはり弥縫策。まともな感覚の政治家がやることでない。あなた、規範意識ゼロじゃないか。
大田 ご指摘をいただいたので、確かにそうだな、ということで、要はつまり、来年の10月30日も(街頭演説を)するということのポスターで対応させていただければ問題ないということなので、貼り替えて、また10月30日とやるのがベストなのかもしれないんですけどね。

記者 それでは、来年の10月30日に、南区大橋で街頭演説をするということを、(2連ポスターの片方である)玉木国民民主党代表も、承知されているということか?
大田 いや、承知はされてないですけど

記者 それはダメだ。
大田 何がダメですか?

記者 相手が承諾もしてないのに、勝手に2連ポスターで来年の街頭演説の予定を告知するのか?
大田 それは、了解もらえれば問題ないので。

記者 玉木さんが来年の10月30日に来る?
大田 玉木さんと、するわけではないですよ

記者 え?どういうことか?玉木さんとの2連ポスターじゃないのか?
大田 あの、これ、玉木さんと合同演説会を、という認識で、あの、やってると理解されてるんですか?

記者 違うのか?
大田 これ、国民民主党の街頭演説会なんですよ。玉木さんが来るということは、どこにも確約してませんよ、これ

記者 しかし、ポスターの玉木氏の写真には、弁士と書いてあるが?
大田 はい。まあ、弁士は、玉木さんの予定というか、まあ、玉木さんは来ない前提でも、この街頭演説会はやりますよ

記者 では、何のための2連ポスターか?弁士が違うかもしれないと分かっていて、玉木さんの写真を使うのか?
大田 私の方から確認を入れるので、ちょっとお待ちいただいていいですか?

記者 誰に、何の確認を入れるのか?
大田 玉木さんにです。

記者 あなたの話は二転三転している。訳が分からない。自分の事務所のポスターは剥がしてもいない。問題を指摘して1週間だ。あなたの横着さは、政治家としては失格だと申し上げておく。
大田 ああ、もうご指摘どおりです。

 「すぐに対応する」「新しいものに貼り替える」が、1週間で「上からシールを貼って『年』だけ消す」に変わり、“来年の10月30日に玉木国民民主党代表が来るのか”と追及すると、開き直って「国民民主党の街頭演説会なんですよ。玉木さんが来るということは、どこにも確約してませんよ」――。玉木代表目当てに集まろうとする人にとって、これはまるで詐欺。政党の県連代表という立場にありながら、よくここまで人をばかにした言葉が出てくるものだ。大田氏には、誠実さも、ルールを守ろうという意識もまったく感じられない。

 違法性が疑われる問題を指摘されると、その場限りの言葉で逃げ、最後は開き直って新たな脱法的な手法――。「やった者勝ち」とでも思っているとしたら、大田氏には政治家になる資格がない。この程度の人物が、国民民主党の県連代表というのだから、同党の支持率が上がらないことにもうなずける。

 気になったので、「選管に聞いた」という大田氏と、どのようなやり取りをしたのか福岡県選管に聞いたところ、「大田氏本人からではなく、大田氏の事務所から電話があったが、ポスターの件で合法か否かの回答をした職員はいない」という回答だった。自分のいいように役所を使ったつもりでも、嘘やごまかしはバレるものだ。

 ところで、大田京子国民民主党福岡県連代表を巡っては、違法ポスターとは別に「活動費」に関する大きな疑惑が存在している。今度はどのような言い訳をされるのか……。

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