「黒革の手帳」が暴く宮路大臣政務官と鶏卵マネーの関係(1)|献金額は100万に

吉川貴盛元農相が大臣在任中に、鶏卵生産大手「アキタフーズ」(本社・広島県福山市)の秋田善祺元代表から請託を受け現金500万円を受け取っていたとされる贈収賄事件に絡み、総務大臣政務官を務める宮路拓馬衆議院議員(九州比例)に新たな疑惑が浮上した。

これまでハンターは、宮路議員側が2019年に秋田元代表から50万円の献金を受けていたことや献金前後の動きが秋田氏の「手帳」に記載されていることを報じてきたが、その後の取材で、手帳にはそれ以前の接触を示す別の記述があることを確認。両者のつながりが、少なくとも2017年から続いていたことが明らかとなった。元代表から別に50万円の献金を受けていたことも分かっており、農水族の若手議員が、鶏卵マネーに汚染されていた可能性が出てきた。

■2019年に50万円

「手帳」は、昨年公職選挙法違反(買収)容疑で特捜部に逮捕された元法相・河井克行被告と妻で参院議員の案里被告の事件捜査の一環として、検察がアキタフーズへの家宅捜索を行った際に「裏帳簿」とともに押収されたもの。その「手帳」には2019年12月2日に、宮路氏と自民党の伊藤忠彦衆院議員(愛知8区)が、秋田元代表と帝国ホテルの高級中華料理店で「会食」したことが、記されていた。

時系列で読み解いてゆくと、宮路議員は臨時国会会期中の2019年12月2日に、秋田氏らと高級中華を囲んで会食。同月4日に秋田氏個人から宮路議員の支援団体「新政策研究会」が50万円を受領し、12日に議員本人がアキタフーズの東京本社に出向いていた。(*下の画像参照。赤い書き込みはハンター編集部)

■2017年にも50万円

今回明らかになった手帳の記載は、宮路議員と秋田元代表の別の会食予定。手帳には、2017年12月6日に『19:00 伊藤・宮路先生会食 (キャピトル水簾)』として、宮路・伊藤両議員と会食する予定であることが記されていた。(下の画像参照。赤い矢印はハンター編集部)

「水簾」とは、永田町の衆議院第1議員会館前にあるザ・キャピトルホテル東急のメインダイニング日本料理店「水簾」のこと。同店は、懐石料理が中心の高級店で、政財界の利用が多いことでも知られる。昨年12月16日、菅首相の「動静」でも、同店で財界人と会食したことが記されている。

前回、ハンターが手帳の記述について報じたのは先月9日。この時、別の記述について触れたことに慌てたのか、宮路議員側は今月8日、資金管理団体「拓翔会」が2017年12月に秋田元代表から50万円の寄附を受けながら政治資金収支報告書に記載していなかったとして総務省に訂正を申し出ている。表に出た鶏卵マネーの額は、50万円が2回で計100万円となる。

2019年も17年も、「会食」と「50万円」がセットになっていた形。手帳に、宮路氏に関する別の記述が出てくる可能性は否定できず、“疑惑”が拡大することもあり得る。宮路氏側がアキタフーズ関連で得た政治資金が、その100万円だけだったのかどうか――。実は、初めに報じた19年12月という宮路氏と秋田氏の会食の日付から、新たな謎が浮かび上がってくる。

(つづく)

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