鹿児島知事選敗北も無反省|外薗県議会議長、恫喝の次は「でっち上げ」

今月12日に投開票された鹿児島県知事選挙を巡り、暴力団まがいの恫喝や屁理屈で落選した現職知事の自民党推薦を主導した外薗勝蔵県議会議長が、虚言を弄して同僚議員らの「処分」を求めていたことが分かった。反省するどころか、他人に責任転嫁して保身を図ろうとする魂胆が透けて見えた格好。自民党関係者の中からは、「恥知らず」「議長を辞めるのが先だろう」といった批判の声が出ている。

■容認できない外薗発言

16日、鹿児島市内にある自民党鹿児島県連で開かれた県議団の会合では、同党が知事選で推薦した現職・三反園訓氏以外の立候補者を支援した議員らの処分を求める声が上がった。複数の関係者の話によれば、この中で外薗氏は、ハンターに知事選絡みの情報を流した議員がいたと決めつけ、福岡県の政治家の秘書から該当者の名前を聞いたという主旨の発言を行ったという。

これまでハンターは、外薗氏が議員団総会で同僚議員を恫喝し訳の分からない屁理屈を並べ立てて三反園氏の推薦を決めた際の録音データや、県連が所属県議ら37名に、それぞれ「30万円」をばら撒いたことなどを報じてきた。どうやら外薗氏は、一連の事実を自民党県議の誰かがハンターに漏らしており、その県議の名前を福岡県の政治家の秘書から聞いたというわけだ。

結論を先に述べるが、外薗氏が本当に「情報を漏らした議員の名前を聞いた」と言ったとすれば、それは真っ赤な嘘。作り話にしても、すぐにばれてしまうお粗末なものだ。ただし、笑って済まされる話ではない。

外薗氏の発言が事実なら、ハンターが情報源を明かしたということになる。情報源の秘匿は報道機関の基本中の基本。漏らせば、ハンターは報道を名乗れなくなる。「犯人を知っているぞ」とひっかけ、同僚議員に疑心暗鬼を生じさせようという魂胆としか思えないが、県会議長の職に在るものが、多数の公人の前でこれほど酷い嘘をついたとすれば責任を取ってもらうしかない。19日午前、外薗議長本人に電話取材した。以下、記者と議長のやり取りの概要である。

――選挙後に開かれた自民党県議団の会合で、議長から“福岡の政治家(取材時は実名)の秘書からハンターに情報を流した人間の名前を聞いた”という主旨の発言があったというが、事実か?
外園:聞いた、とは言っていないですね。

――おっしゃっていない?
外園:聞いたとは言っていないですよ。ハンターに、あのーハンターと近い議員がいてですね、議員というか方(かた)がいらっしゃって、鹿児島から情報が流れるのが、どういうルートで流れてるかというのをですね、あのーちょっとハンターの記者の方と話をされているというのを、●●先生の秘書官からあの情報が入った、というのを聞いたもんですからね。

――その福岡の先生に「秘書官」がいるのか?
外園:秘書官って、私設秘書か何かわかりませんけど、その人があのーいらっしゃって、その秘書からですね、まあ鹿児島の情報がほら、よくあのー、おたくがもうわかっていらっしゃる通り、まあ我々県議団の様相とかなんとかね、あのーリアルに、今ほらあのー出るじゃないですか。

――私共が、あたかも情報源を明かしたかのようなお話に聞こえるが?
外園:いやいやそうじゃないですよ。

――そうではない、ということでいいか?
外園:おたくのね、ハンターの、まあ記事の取り方がいろいろあるでしょう。

――取材の仕方ということか?
外園:そうそうそう。記事というか取材の仕方がいろいろあって、直接まあほら、我々県議団の中にですね、入って、県議団の中に入ってしか聞こえない、そしてましてやマイクロでほら、マイクでですよ、リアルに声も出てくるということは……。あのーやっぱ、ハンターのまあそのーなんといいますか取材能力の高さといやーそれだけだけど、まあ我々県議団の中にその盗聴マイクがあるんじゃないかとか……。

――盗聴?(笑い)
外園:そうでないとね、なかなかあのー撮れないというところで、ほらまあそのハンターがリアルにオタクが出しているじゃないですか。

――意味が分からない。
外園:いや、そうなんですよ。

――いやいや、「そうなんですよ」ではない。ハンターでは、どなたが撮られたとかという話を書いたことはないし、そちらの話を認めてもいない。
外園議長:そりゃ、まあそう。

――確認したいのは、うち(ハンター)が情報源を明かしたかのような話をされたかどうか。議長ともあろうものが、そんな嘘っぱちを言ったとは思えないので、その確認だ。
外園:はいはい。そうですそうです。

――言われてない?
外園:いやいや私はそんなことは言っていませんよ。ただハンターの記事に関して、えーいろんな取材の在り方があって、それが今問われているわけで。

――うちの取材の在り方が問われるとは思えない。正当な取材しかしてない。
外園議長:いやいやだから、ただほらあの県議団総会のね、県議団総会の中で、一字一句まああの複数の議員から取材を受けて、オタクがですね、オタクが取材を受けて、まあ書くことはそりゃもういろんな取材の中で。

――うちは取材など受けていない。うちは取材をするほう。正確な日本語を使ってもらいたい。後で言った言わないってなると困る。
外園議長:……。

――情報源の秘匿っていうのは絶対だ。相手が誰であろうがうちは情報源だけは絶対に漏らしていない。その旨、確認させてもらった。
外園:そうですか。

――あなたは言っていないと断言されました。間違って伝わったということか?
外園:そうそうそう、そうです。

おそらく日本語なのだろうが、しどろもどろに意味不明の言葉を重ねる外薗氏。ただ、ハンターが情報源を明かしたかのような主旨の発言について、外薗氏は「言っていない」と明言した。当然である。

■呆れる県議会関係者

一方、外薗氏が自らの発言を否定したことを聞いた県議会関係者は、口を揃えて「嘘ばっかり」と吐き捨てた。恫喝、屁理屈に加えでっち上げ――。不人気現職知事の推薦を強行し、自民党に知事選2連敗の惨状を招いた張本人が、他候補を支援した同僚議員に責任転嫁して「処分」を騒ぎ立て、あげくハンターや福岡の政治家の名誉まで傷つけたのだから、その罪は決して軽くはあるまい。

外薗議長や県議団の執行部がピリピリしているのは、2月28日の県議団総会の録音データをハンターが入手し、外薗氏が同僚議員を恫喝して三反園氏の推薦を主張した際の肉声が配信されたからだという。念のため、その録音データを再掲しておきたい。外園氏の「うるさい、だまっとけ!」の迫力は、ヤクザ顔負け。数か月ぶりに聞いてみたが、鹿児島県議会は、ずいぶん立派な方を議長に据えたものだと改めて感心した次第だ。



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