【速報】いわしげ仁子鹿児島県議が強制性交事件の被害者を「ハニトラ」と誹謗中傷

 議員バッジをつけた女性が、性犯罪被害を訴えている女性の人権や名誉を踏みにじった。

 鹿児島県議会のいわしげ仁子県議会議員(鹿児島市・鹿児島郡区。当選3回)が、2021年に起きた強制性交事件のことを「ハニトラ(=ハニートラップ)」だと決めつけ、被害を訴えている女性を誹謗中傷していることが分かった。複数の県議会、医師会、報道関係者がいわしげ氏のハニトラ発言を聞いたと証言しており、新たな人権問題に発展しそうだ。

 ◆   ◆   ◆

 問題の強制性交事件が起きたのは2021年9月。県が設置した新型コロナウイルスの療養施設内で、鹿児島県医師会の男性職員(22年10月に退職)が、女性スタッフに対し強制性交に及んだとされる。

 ハンターは、県医師会の池田琢哉会長や同会幹部らが、性被害を訴えている女性から聞き取り調査もせぬまま「合意に基づく性行為」だったと吹聴したことを受けて取材を開始。22年から、県医師会の人権を無視した所業と、鹿児島県警による不当捜査の実態を、証拠を示して詳しく報じてきた。現在、大きな社会問題となっている鹿児島県警による警官不祥事の隠蔽問題は、この強制性交事件が発端である。

 複数の県議会議員や医師会関係者の証言によれば、いわしげ県議は強制性交事件のことを「ハニトラだったのよ」と一方的に攻撃。被害女性をハニトラの実行者と決めつけ、「合意に基づく性行為」と主張する県医師会の正当性を訴えているという。いわしげ氏は、報道関係者にも同様の話を行っており、事件の実相を歪めようとする意図は明白だ。

 被害を訴えている女性側に確認したところ、女性はいわしげ氏と会ったことも話したこともなく、同氏から事件のことについて問い合わせを受けたことさえないと話している。一方的な誹謗中傷であることは確実だが、公人の発言は広がるもの。すでに、何人もの県議会関係者が“いわしげ発言”を知る状況となっている。性犯罪被害を受けて苦しむ女性を、女性の県議が貶めるという信じ難い事態。24日、被害女性への攻撃を続けてきたいわしげ氏に、ハンターの記者が以下の通り事実確認した。剝き出しの敵意の真意は……。

――2021年に鹿児島県医師会の男性職員が起こした強制性交事件を「ハニトラ」と決めつけ、県議会関係者や医療関係者、さらには報道関係者にまで吹聴していると聞いた。事実か?
いわしげ:私は聞いた話を伝えただけです。らしいよ、ということで。

――ハニトラらしいよ、ということか?
いわしげ:そうですね。

――根拠は?
いわしげ:それは裁判記録を見たから。

――誰から見せてもらった裁判記録か?
いわしげ:それは、裁判で争っている方から。

――つまり、加害者とされる側からということか?
いわしげ:そうですね。

――あなたは、被害を訴えている女性から、直接話を聞いたことがあるのか?
いわしげ:ありませんねぇ。

――加害者側からの話を、一方的に県議会関係者や報道関係者などに流すのは単なる誹謗中傷ではないのか?
いわしげ:そうでしょうねぇ。

――性被害を訴えている人への二次、三次被害になるとは思わないのか?
いわしげ:そうでしょうねぇ。

――私の指摘は間違いか?
いわしげ:間違いじゃないんでしょうね。

――そうした誹謗中傷は止めるべきではないか?
いわしげ:そうですね。

 このやり取りの後、再度の電話取材でいわしげ氏は、“誰から裁判記録を見せられたのか?”という記者の問いに対し、「それは裁判記録というか、裁判の資料を作った人の方から見せてもらった」と説明。さらに、“裁判記録や資料に『ハニトラ』と書いてあったのか?”という質問に対しては、「今までの言われているような事実ではなく、レイプとかそういうことではないんだよ、ということを言おうとしてハニトラと言った。私の経験不足でした」と釈明した。

 残念ながら、いわしげ氏の話には一貫性がない。ハニトラ発言について、当初は「聞いた話を伝えただけ」、それが「裁判記録を見て」に変わり、最後は「私の経験不足」――。刑事事件になった事案を、確実な根拠もなく、一方的に「ハニトラ」だと吹聴したということだ。無責任というしかない。

 反省する様子は皆無。苦しむ女性に手を差しのべるどころか、誹謗中傷を繰り返してこれでもかと貶めるいわしげ氏――。公人としての資格が問われているのは言うまでもない。下はいわしげ県議のホームページの画面だが、本当に「みんなの『声』」を活かしているとは思えない。活かしているのは「医師会の声」だろう。

 ところで、いわしげ氏が見たという裁判資料だが、どこで見たのか?その点について、いわしげ氏は「弁護士さんに出された裁判資料を作成された方々」から見せられたと言う。そうなると、情報提供者は、加害者とされた医師会の元職員か当該事案を調査した県医師会の関係者ということになる。“医師会の関係者から、ということでいいか”と念を押したところ、「はい、はい」という返事だった。いわしげ氏は、「ハニトラの証拠の出どころは?」と聞いた知人に対しても、県医師会の役員を務めている医師であることを示唆している。

 結局、いわしげ県議の言動は、県医師会が主張してきた「合意の上での性行為」を広めるためのもの。こうなると、まるで県医師会の政界スポークスマンだ。この女性県議、県議会で、ある民間病院の救急救命センター指定を猛烈に批判していたが、これも既得権維持に汲々とする県医師会の言い分を代弁しただけの残念な主張だった。

 ちなみに、県医師会は今日、午後7時半から医師会館で記者会見を開き、強制性交事件に関する見解を表明するという。説明者は、池田琢哉前会長と共に、事件は強制性交ではなく合意に基づく性行為だったと主張してきた大西浩之副会長と立元千帆常任理事。まさか謝罪会見ではなかろうが……。

(中願寺純則)

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