「ヤクザが土地を売りに来た」― 永原譲二大任町長、でっち上げと恫喝で業者の廃棄物収集運搬業務申請を不許可
田川市・郡8市町村のし尿処理やごみ処理を司る一部事務組合「田川地区広域環境衛生施設組合」の組合長として独善的な行政運営を行っている永原譲二大任町長が、暴力団員との関係をでっち上げて、ごみ処理業者を恫喝。当然与えるべき一般廃棄物収集運搬業務の許可申請書を「不許可」にしていたことが分かった。証拠もない話を持ち出して恣意的に許可権限を行使しており、裁量権を大きく逸脱したのは明らか。組合を組織する自治体の首長や議員らの良識が厳しく問われる事態だ。
■ヤクザの手法 ―「でっち上げ」で「恫喝」
永原組合長は今年3月31日、ある業者が提出した「一般廃棄物収集運搬業(ごみ等)の許可申請」を「不許可」にした。不許可にした理由は、「田川地区広域環境衛生施設組合の処理及び清掃に関する条例施行規則第4条第1号の規定に該当する」というもの。この点については次の配信記事で詳述するが、永原氏が直々に業者を呼んで説明した内容は、到底正当な理由とは言い難いものだった。
「ヤクザがお前のところの土地を売りに来た。お前のところがヤクザと関係のある証拠だ。お前たち、なめたらいかんぞ!」――これが永原氏が主張した不許可理由だった。
業者がヤクザに自社の土地を売ってくれるよう頼んだ事実はなく、とんでもない言いがかり。業者は、数年前に永原町長から「お前のとこの土地、売るんか」と聞かれたことがあり、「一体何の話ですか?うちの土地を売る予定などありませんよ」と答えたが、それでも食い下がる永原氏の要求に応じ、目の前で自社の会長に電話確認までしていた。業者にとっては寝耳に水。大事な事業用地を売る計画など一切なかったという。
永原氏はその時の話に「ヤクザ」をくっ付け、不許可の理由にしたということだ。でっち上げを押し付け、「なめるな!」と脅すのは、それこそがヤクザの手法。指定暴力団の企業舎弟から成り上がった人物らしい許されざる行為である。
永原氏の行政手法を巡っては、田川市のし尿処理業者「筑豊衛生」が、永原氏が組合長を務める一部事務組合「田川地区広域環境衛生施設組合」による浄化槽清掃業の不許可処分や一般廃棄物収集運搬業の許可取り消し処分を取り消すよう求めていた裁判で、福岡地方裁判所が5月28日、筑豊衛生側の請求を全面的に認め、組合に2件の処分を取り消した上で浄化槽清掃業を許可するよう命じる判決を下したばかり。「寿総合建設」(田川市)が永原組合長による廃棄物収集運搬業の不許可処分取り消しを求めていた別の裁判でも地裁が同様の判断を行っていたことが分かっている。
し尿処理やごみ処理といった住民の暮らしに直結する問題で、田川地域に混乱をもたらし続ける永原氏。その行為の正当性が、厳しく問われる事態だ。