今村寿人田川市議側に政治資金規正法違反の疑い|後援会収支報告は真っ赤なウソ

“違法看板”を多数設置したり、解散状態の政治団体を名乗って活動を行うなど法令無視の姿勢が顕著な福岡県田川市の今村寿人市議会議員の支援団体「いまむら寿人後援会」が、福岡県選挙管理委員会に提出した政治資金収支報告書に虚偽の記載を行っていたことが分かった。活動実態があったにもかかわらず収入、支出ともに「0」。政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いが濃い。

【参照記事】⇒
田川市・今村寿人市議に公選法違反の疑い|市内に多数の違法看板
「後援会」解散状態で政治活動|福岡県田川市・今村寿人市議に問われる政治家の資質

■「後援会活動」の動かぬ証拠

虚偽記載が判明したのは同団体が県選管に提出した2023年(令和5年)分の政治資金収支報告書。この年4月16日告示、23日投開票の日程で行われた田川市議会議員選挙に向けた政治活動にかかった収入、支出のすべてが隠された状態となっており、極めて悪質だ。

下の画像は、市議選の告示前、今村氏本人がフェイスブックに投稿した「出陣式」の案内である。(*青い囲みと矢印はハンター編集部

いずれも出陣式の案内だが、場所は「いまむら寿人後援会事務所」となっている。『後援会事務所』が存在した証の一つだ。

次に、今村陣営が田川市内で大量に頒布していた下の印刷物。中面には「3つの想い」とやらの公約が記されており、左のページには「日々精進! 3期目の挑戦!」とある。

表には今村氏の顔写真と氏名、裏にはプロフィールが記されている(*下の画像。赤い囲みと矢印はハンター編集部)。同氏の初当選は2015年(平成27年)、再選されたのが2019年(平成31年)。つまり中面にある通り「3期目の挑戦」となったのは2023年=令和5年ということになる。

これとは別に今村陣営が配っていた「名刺」もあった。(*下の画像。赤い囲みと矢印はハンター編集部

■収入も支出も「0」の収支報告書

後援会事務所の設置も明らか、後援会が作成した大量の印刷物が頒布されたのも事実だ。当然、「いまむら寿人後援会」の政治資金収支報告書にはそうした活動実態を示す収入と支出の記載がなければならない。ところが、同団体が県選管に提出した令和5年分(2023年分)の収支報告書(*下の画像参照)によれば、収入も支出も「0」。後援会事務所を借りたということを証明する記載も、印刷物を作成したことを示す記載もない。収入が「0」である以上、支出が生じるわけがない。

この収支報告書は明らかな虚偽。政治資金規正法は会計帳の作成・備え付けと、それに基づく収支報告書の提出を求めているが、いまむら後援会はいずれもクリアできていない。違法であり、この規定に違反した場合の罰則は5年以下の禁錮又は100万円以下の罰金となっている。

25日、いまむら寿人後援会の会計責任者に政治資金収支報告書の記載は間違いないか尋ねたところ「間違いありません」と答えたが、今村陣営の違法行為はこれだけにとどまらない。公職選挙法上の問題があることも分かっており、次稿で詳しく報じる予定だ。

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