「後援会」解散状態で政治活動|福岡県田川市・今村寿人市議に問われる政治家の資質

福岡県田川市で、公職選挙法が規定する掲示物についての規定を無視した「違法看板」を多数設置していた今村寿人市議会議員の支援団体「いまむら寿人後援会」が(既報)、政治資金規正法が定める収支報告書の提出を怠って「解散」した状態のまま、令和元年4月に行われた市議選に向けた活動を行っていたことが分かった。政治資金規正法に抵触する活動を行っていた疑いがある。

■政治資金収支報告書2年間未提出で「みなし解散」

下は、令和元年6月17日付で、今村寿人市議の支援団体「いまむら寿人後援会」に発出された通知文書。同団体は平成29年分と平成30年分の政治資金収支報告書を提出していなかったことで、令和元年4月2日以降、政治活動のための寄附や支出ができなくなったことが指摘されている。いわゆる「みなし解散」と言われる状態にあったということだ。

 文書の最後に(参考)として示された政治資金規正法第17条第2項の条文にあるとおり、提出期限までに政治資金収支報告書を提出しなかった団体は、提出期限を過ぎた時点以降、「政治団体設立届」を提出していないものとみなされる。2年間も未報告だった「いまむら寿人後援会」は、報告書提出期限を過ぎた令和元年4月1日以降、政治団体の資格を失っていた。

しかし、まともに収支報告さえ行っていなかったにもかかわらず、同団体は平成31年(1月~3月末)から令和元年にかけて活発な後援会活動を展開していたことが、今村氏本人がSNS上に投稿していた下の写真などから分かっている(*出陣式の案内の赤いアンダーラインはハンター編集部)。今村陣営は、後援会がみなし解散となった平成元年4月2日から市議選告示日前日の4月13日まで(*選挙期間中は政治団体の活動が禁止される)、政治団体として最低限守らなければならないルールを無視して、違法な活動を行っていたことになる。

■姑息な弥縫策も「違法」

同年6月に県選管から前掲の通知を受け取った今村陣営は、そこでまた姑息な弥縫策に走る。下は、6月に今村陣営が県選管に提出した「政治団体解散届」と「政治団体設立届」。解散届も設立届も「6月21日」付という奇妙な話だが、違法性の追求を逃れるため、いったん解散となった「いまむら寿人後援会」をあり得ない形で復活させていた。普通ならあり得ないことだ。

 さらに滑稽なのは、新たに届け出た後援会の「組織年月日」が、市議選告示前の4月11日になっていること。3カ月近くも遡って、なくなっていた後援会を「あったこと」にしたつもりなのだろうが、この手法自体が政治資金規正法の規定に反していた。

政治資金規正法は、政治団体を設立した場合、7日以内に届出をしなければならないと規定しているからだ(*政治資金規正法第6条)。無届団体が政治活動に関する寄附を受けたり支出を行った場合、行為実施者は5年以下の禁または100万円以下の罰金。今村陣営が、「いまむら寿人後援会」がみなし解散となった令和元年4月2日から新たに同名の団体を組織したとする4月11日までの間に寄附を受けたり支出を行っていた場合は、時効になっていないため処罰される可能性がある。市議選告示までの10日間に、収入も支出もなかったとは考え難い。

違法看板の件といい、後援会の杜撰な管理実態といい、今村市議が規範意識を強く持っていれば起こり得ないことだ。政治家としてのイロハが理解できていないのであれば、同氏に議員バッジをつける資格はない。

ちなみに、今村氏がSNS上に投稿していた上掲の後援会活動の写真は、最近になって削除されたことが分かっている。削除の理由は一つしかないが……。

 

 

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