先月行われた鹿児島県知事選挙で再選を阻まれた三反園訓前知事の陣営が、公職選挙法が定めた額を超える事務員報酬を支払っていた疑いが浮上した。
三反園陣営が県選挙管理委員会に提出した選挙運動費用収支報告書によると、同陣営は6月29日に選挙運動費用の中の事務員報酬として県内在住の男性3人にそれぞれ23万円、25万円、24万円を支出。さらに、7月11日から16日にかけて同じ男性らに17万円を支払っていた。
別の女性に対しても、6月29日に11万3,400円を、7月16日には13万6,800円を事務員報酬として支払ったとの記載がある。
鹿児島県知事選挙は6月25日告示、7月12日投開票の日程で行われており選挙運動期間は17日間。公職選挙法は、事前に登録された事務員に対する報酬の上限を「1日10,000円」と定めており、知事選で事務員に支払うことのできる報酬額は17万円まで。三反園陣営の事務員報酬は、公選法の規定する額を大きく超えており、超過分が「買収」とみられる可能性がある。
県選管に確認したところ、同陣営から選挙運動費用収支報告書が提出された7月27日の時点で事務員報酬の問題点を指摘したが、陣営関係者は「調査する」といったまま連絡もなく、放置された状態になっているという。