資金管理団体「佐々木まこと連合後援会」が主催したゴルフコンぺの収支を政治資金収支報告書に記載しなかったことや、同コンペで家電品などを賞品として大量に供与したことが発覚し、政治資金規正法違反(不記載・虚偽記載)や公職選挙法違反(買収)の疑いが出ている佐々木允福岡県議会副議長(当選3回。田川市選出)が、証拠となるコンペに関する画像を、自身のフェイスブックやブログから削除したことが分かった。
証拠隠滅で逃げ切る構えだが、コンペの案内状や参加者一覧表、ネット上の画像等はすべて保存済みで、画像削除は後の祭り。慌てて真相を隠そうとした行為が疑念をより増大させる結果となっている。墓穴を掘ったということだ。
■通用しない佐々木副議長の“言い訳”
佐々木氏は、周辺や報道関係者に対し「ゴルフコンペは実行委員会がやったもので、私は関係ない」「選管に聞いてやっている。選管(選挙管理委員会)に聞け」という主張を行っているという。残念ながら、信用する人間は皆無に等しいだろうし、選管が個別具体的な事案について、問い合わせに答えることもない。
「問題はない」というのなら、なぜ佐々木氏自身がネット上にあげた画像や記述を削除したのか。しかも、削除はハンターの記事が配信され、複数の報道機関が同氏に取材した直後だ。報道が広がることや刑事告発を恐れた――とみられてもおかしくあるまい。そもそも、佐々木氏の証拠隠蔽は失敗している。論より証拠である。(*以下、画像は佐々木氏のフェイスブック投稿及びブログより)
下の画像は、2019年9月に行われた「第4回まこと杯チャリティーゴルフコンぺ」の様子を佐々木氏自身がフェイスブックに投稿したもの。赤いアンダーラインで示した通り、「今日は私の後援会関係者の皆様が一堂に会して」とある。
この時のゴルフコンぺで、賞品の家電品などが大量に供与されたことは、同じ日の投稿画像でも明らかだ(*下、参照)。
次は、昨年行われた「第5回まこと杯チャリティーゴルフコンぺ」の画像。
遡れば、2017年の「第2回まこと杯チャリティーゴルフコンぺ」の画像もある。
コンペの主役はどう見ても佐々木氏本人、催し自体が後援会の事業だったことも隠しようがない。なにより、決定的な案内文書が残っている。下は、今年「第6回」と昨年「第5回」の案内文で、『佐々木まこと連合後援会主催』と明記してある。
証拠隠滅を図ったつもりが、そのことで疑惑を深めたのは確か。幼稚な言い訳が通用するほど、世の中は甘くない。