【速報】北九州市長選・与野党相乗り候補に公選法違反の疑い

今月5日に投開票される北九州市長選挙に、自民、公明、立憲民主、国民民主の各党と労働組合「連合」の推薦をうけて立候補している元国土交通省官僚・津森洋介氏(47)に、公職選挙法違反の疑いが浮上した。

◇   ◇   ◇

問題となっているのは、先月29日に行われたプロフットサルの試合会場となった北九州市立総合体育館で、試合直後に津森氏が“たすき”をかけたまま演説した行為。公職選挙法は、国や地方公共団体が所有・管理する建物において選挙運動のために演説することを禁じており(第166条)、北九州市の公共施設である市立総合体育館における津森氏のたすき掛けでの演説は、この規定に抵触する可能性がある。

この日は、北九州市の地元チーム「ボルクバレット北九州」の地元最終戦。同チームの勝利で盛り上がっていたところ、自民党の松尾統章元県議会議長が、試合会場のセンター付近に立って津森氏への支持を呼びかけたという。そのあと、津森氏本人が演説するという流れで「選挙運動」が行われていた。

津森陣営は当初、ハーフタイムでの演説を要求したが、さすがにそれはできないと断られ、試合直後の演説になったという情報もある。事実なら、スポーツの露骨な選挙利用と言わざるを得ない。

一連の行為が津森氏の選対公認で行われたのは確か。ハンターには、様々な立場の人が集うスポーツの場に選挙を持ち込むという暴挙に怒ったボルクバレットの関係者から、次々に当日の写真や意見が寄せられる状況となっており、その中には会場入りした津森陣営幹部の議員らや候補者本人の姿が確認できる画像もある。

津森氏と陣営幹部の公共施設内における「選挙運動」は、公職選挙法に違反する可能性が高い。

北九州市長選挙には、津森氏のほかに厚生労働省出身の武内和久氏(51)、共産党推薦で団体役員の永田浩一氏(57)、一般社団法人代表理事の清水宏晃氏(39)の4人が立候補しており、5日に投開票される。

 

【公職選挙法】(特定の建物及び施設における演説等の禁止)
第166条 何人も、次に掲げる建物又は施設においては、いかなる名義をもつてするを問わず及び連呼行為を行うことができない。ただし、第一号に掲げる建物において第百六十一条の規定による個人演説会、政党演説会又は政党等演説会を開催する場合は、この限りでない。
一 国又は地方公共団体の所有し又は管理する建物(公営住宅を除く)

 

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