那珂川市「ナカイチ」不適切賃貸借問題に動き|指摘受け“形だけ是正”

福岡県那珂川市が所有する駅ビル「ナカイチ」に入居する事業者と市(指定管理者)が締結した賃貸借契約の内容が、使用実態と大きく異なっている問題で、市が不適切な実態を認め是正する方針であることが分かった。

市は、賃貸借契約に含まれていない公共スペースが事実上店側に占有された形になっていることを認めた上で、条例に従って是正する方針だという。

■不適札な実態を認めたが……

問題となっていたのは、那珂川市が所有するJR博多南駅前ビル「ナカイチ」の4階屋上でビアガーデンを運営する事業者と市側との賃貸借契約。店舗として使用されているのは、カウンターキッチンと30席を超える客席部分など40㎡を超える面積だが、契約上は約16㎡のキッチンスペースのみで、事業者が支払う賃料は月額わずか約3万8,000円となっていた。契約に含まれていない占有面積分の賃料を、市民が指定管理者に支払っている形となっており、ハンターは配信記事で「不適切な契約ではないか」と指摘していた。

この賃貸借契約について、市は当初「キッチンスペース以外は公共スペースとして認識している」と答え指摘を無視する構えだったが、8月24日に開催された那珂川市議会経済福祉常任委員会で市の担当者が現状を報告した際、「誤解を招く」として是正する方針であることを明言したという。

事実関係を市に確認したところ、担当者は「客席として占有しているのではないかと誤解されることがないように、屋上庭園への導線の確保や来往者への周知を行う」と回答。4階の客席部分は「那珂川市博多南駅前ビルの設置及び管理に関する条例条」の規定上、平米単位の賃貸借ができないことになっており即座に契約を変更するのが難しいため、当面は公共スペースであることを視覚的に明示し、利用者に誤解を与えないよう努めるとしている。「是正」とは形ばかりで、契約内容は変更されないということだ。

ある市関係者によると、もともとはイベント開催時にキッチンスペースのみを時間貸ししていたのが、建物のリニューアルを経て、長期の賃貸借契約へ変更した経緯があったという。この時になすべき条例改正を怠ったか、意図的に現行のままにしたのか判然としないが、過去にイベントで屋上を時間利用したことがあるという50代男性は次のように話している。
「長期の賃貸借に変更した時に、契約内容の見直しが必要だったと思う。そもそも、実態と違うこんな契約におかしいと気づかない役所に問題がある。業者と市の癒着が疑われてもおかしくない事態なのだから、付け焼刃の対応ではなく条例改正という抜本的な対応をすべきだろう」とコメントしている。

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