25日夜、鹿児島県指宿市の坂元茂教市議会議員(55)が、市内の温浴施設で飲酒を伴う会合に参加。その帰りに、乗車していたタクシーの運転手男性に暴行し、重傷を負わせていたことが分かった。被害にあった運転手の男性は指宿市内の病院に入院している。
ハンターの取材に応えた坂元市議は、暴行の事実を認めた上で、「議員辞職について、考えているところ」とコメント。会合に、豊留悦男指宿市長が出席していたとの情報があるため確認を求めたが、「個人的なことなので、答えられない」と回答を拒否している。
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事件が起きたのは、25日の夜9時頃。市内にある温浴施設で飲食していた坂元市議は、他の関係者らとタクシーに乗って帰路についた。
その途中、市内にある成川トンネル付近で男性運転手の運転テクニックに怒りだした坂元市議は、突然激高して運転席を後ろから何度も蹴り、次いで運転手の男性を繰り返し殴打。暴行された男性は、直後の夜9時半頃、市内の病院に駆け込んでいた。顔をボコボコにされた男性のけがは重く、現在も入院している。
議員の暴力行為は辞職が当然の愚行だが、問題はそれだけにとどまらない。
25日夜の会合には、豊留市長が参加していたという情報がある。新型コロナウイルスの感染者が減少する状況ではあるものの、鹿児島県は「感染拡大警戒期間」として感染防止を呼びかけている。豊留市長も、市のホームページ上で「市民の皆さまにおかれましては、引き続き3密の回避、人と接するときのマスクの着用、手洗いそしてこまめな換気を心掛けるなど、感染防止対策の徹底をお願いします」と述べており、自粛の手本となるべき市長や市議が禁を破った格好だ。しかも、議員は深酒して暴行事件――。開いた口が塞がらない。
27日、ハンターの電話取材に坂元市議は、暴行の事実を認めた上で「議員辞職については、考えているところ」と明言。豊留市長の飲食参加について確認を求めたが、「個人的なことなので、答えられない」と回答を拒否している。