現職県議の不倫・暴力、被害女性が提訴へ

「何度も殺されるかと思いました。お金も踏み倒され、店もつぶされました。私のような弱い1県民を絶望に追い込んだ人が、県会議員という立場にいる。こんなことが許されるんでしょうか!」――そう話すのは、愛媛県内に住む40歳代の女性Aさんである。テーブルには、精神安定剤などの薬が置かれ、体には、いまも刃物でついた生々しい傷跡が残る。Aさんを襲った悲劇とは……。

■現職県議が不倫、暴力

Aさんは、昨年12月に愛媛県議会議員のX氏に宛てて「催告書」を送付した。X氏から受けた暴力、暴言、パワハラに対する謝罪と損害賠償を求めるため、話し合いをしたいという内容だ。以下、催告書の記載内容とAさんの証言に従って稿を進める。

AさんとX氏との関係が始まったのは、2008年10月。松山市内でAさんが経営していたスナックに、X氏が足繫く通うようになったのだという。2009年2月頃から、AさんとX氏は不倫関係に――。当初、「Xには奥さんがいらっしゃると聞いていたのですが……」と躊躇していたAさんだったが、気付くと男女の関係になっていた。

しばらくして、Aさんに予期せぬことが起こる。X氏が別宅として住んでいた松山市内のマンションに、X氏の妻ではない、別の女性が怒鳴り込んできたというのだ。この時点で、X氏はが複数の女性と関係を持っていたことが発覚する。

関係を終わらせようとしたAさん。しかしX氏はお構いなしにAさんの自宅アパートに転がり込んできた。その頃から、X氏は機嫌が悪いとAさんに暴力をふるいはじめる。当時の状況は、こうだった。
「何度も首のところを持たれ絞められました。息が途絶えてしまうかと思うほどの強さでした。今回、弁護士さんに相談したところ『その時警察を呼ぶか、刑事事件として告訴すればよかった』と指摘されるほど酷い暴力でした。子宮の病気で2週間ほど入院し、退院して間もない時期に、Xはまだ体調の癒えていない私に性行為を求めてきました。避妊だけはしてほしいと懇願しても無視。私に対する暴行や暴言も続きました。激高したXは、私のアパートのクローゼットを破壊するなど暴れ、部屋もめちゃくちゃにされました。一方でXは妻や他の交際相手とは別れるからと私を引き留めにかかりました」(Aさん)

■自殺で大量出血にも知らん顔

2012年になると、Aさんのアパートには、X氏の下着、スーツ、日用品が置かれるようになっていたという。しかし、X氏によるAさんへの暴行、暴言はさらにエスカレート。Aさんは心療内科への通院を余儀なくされる。

2013年夏ころ、AさんはX氏の暴言に絶望し自らの大腿部や右足首を剃刀で切り、自殺を図る。「大量の出血の中、Xは知らん顔でふて寝していた。私はタクシーで病院に行くしかありませんでした」(Aさん)

いびつな関係が続いていた2015年7月のことだった。「妻に関係がばれてしまった」とX氏は、段ボール箱に自分の衣類や日用品を詰めてAさんのアパートから去っていった。しかし、X氏はAさんのアパートの合鍵を持ったままで、返してもらえなかったという。

また、Aさんのスナックに来ては、「性格が悪い女や」「こんなひどい女は他にいない」などと、悪態をつく始末。Aさんは精神的に病み、病院通いからついに入院へと追い込まれる。もちろん、店を開けることはできなくなった。

■「やらせてくれたらもう10万円払う」

2016年秋頃、やっとX氏がAさんの部屋の合鍵を返す。その時のことを振り返ったAさんが、憤慨して語る。
「Xの車の中で合鍵を返してもらった。そして、アパートの引っ越しを考えていたので破壊されたクローゼットなどの修理費20万円を支払うよう大家さんから言われていたので、Xに支払いを求めた。Xは10万円をくれましたが足りません。クレームをつけると『ホテルに行ってやらせてくれたらもう10万円払う』と言いながら、ホテルのある方に車を走らせました。私が『行きません』と断ると、途中で車を降ろされました。結局、修理費の不足分も自分で支払いました」

その後、Aさんは現在に至るまで、心療内科への通院が続いている。2018年12月には、ついに働けなくなり、スナックの閉店を余儀なくされた。スナックの会計書類などは、今も保管しており、伝票にはX氏の名前が頻繁に登場する。代金の一部を支払っていないことを示す記載もある。確定申告書には、1,000万円以上の売り上げが計上されていた。

最近になって、やや回復傾向となり、弁護士を通じてX氏に「催告書」を送付し謝罪と賠償を求めたという。回答期限は、今年1月中旬と設定。しかし、X氏は「ずっと前のことで、2015年以降は会っていない」と弁護士に電話で告げるばかり。事実関係については否定していない模様だが、Aさんは合鍵を受け取った時期を「2016年夏から秋」と明確に述べており、X氏の話とは食い違う。

■県議会でもハラスメントの噂

愛媛県のある議会関係者は、「X氏のこういうパワハラ、セクハラ体質は有名です。県議として当選回数も豊富で、いわゆる重鎮クラスですが、まったく人望がない」と話す。

そのX氏は昨年の県議会で、コロナ禍にある状況を踏まえて「女性への暴力が深刻化」「コロナ禍において、女性に対する強い影響が懸念」「困難や課題に直面している女性に、寄り添った支援」などと発言。Aさんへの暴行やパワハラ、嫌がらせとは正反対の、信じがたい態度を示していた。

X氏の「悪事の数々」の証拠が携帯電話などに保存されており、Aさんは近く、X氏への民事提訴を予定している。
「Xは県議会議員として強大な力を持っており、怖かった。体調不良もあって何もできませんでした。私は現在も心療内科に通院中ですが、今回、ひとこと謝罪してくれればと、勇気を振り絞り催告書を送りましたが、回答すらありません。もう法廷で、すべてを明かす覚悟です」(Aさん)

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