新型コロナに怯える週末の東京都心~浜松町、新橋、銀座、東京駅周辺

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、東京都が不要不急の外出自粛要請を呼びかけた3月28日と29日の週末。
普段なら多くの人で賑わう東京の街の様子ははたしてどうだったのか―主要エリアの様子を追った。

≪前編(新宿、渋谷周辺エリア)は→こちら

 

■東京タワ―周辺

浜松町で降り、そのまま東京タワー方面へ。歩いて約10分もすると、目の前に増上寺が見えてきた。東京タワーが臨める観光スポットとして有名であり、春には桜の名所として知られ、境内の桜を一目見ようと訪れた見物客の姿もぽつりぽつりと見えた。

そのまま歩いて東京タワーへ。事前にHPで確認すると、営業時間を短縮した上で、展望台入場時に体温計測を実施するとしていた。中に入ってみると数名の外国人観光客と思われるグループが展望台に上がっていくのが見えた。しかしその後、チケットを買い求める客もいなければ順番を待つ人の姿はなく、館内は静寂に包まれていた。

 

人気アニメ「ONE PIECE」の常設アトラクションテーマパークである「東京ワンピースタワー」もこの日は休業。都の外出自粛要請を受けて、3月26日から4月12日までの間、平日に関しては時短営業、土日は全館休園にするとしている。

 

■新橋

平日は多くのビジネスマンが行き交う新橋界隈だが、この日は土日ということもあって道を歩くビジネスマンの姿は「ほぼ」と言っていいくらいに見かけない。新橋駅西口広場(通称:SL広場)も閑散としている。

2014年に開通した環状第2号線(環二通り)の一部である 「新虎通り」に行くと、眼前に虎ノ門ヒルズ森タワーが悠然とそびえるのが見えた。しかしこの日は同ビルも施設の一部を除き臨時休業。通り沿いにはオシャレなカフェも立ち並ぶが、この日に限っては行き交う人の姿は数名程度、車も数台が通るのみで、普段では考えられない不気味な静けさが漂っていた。

 

■銀座周辺

新橋から歩いて銀座方面へ。辺りが暗くなると、中央通り(銀座通り)一帯はネオンの光によって包まれ、その華やかさが一層増していく。しかしやはり人通りは少ない。今日に限っては、華やかなネオンの光と通りを歩く人の少なさがお互いをより際立たせていた。

時計の針は午後5時過ぎ。銀座を象徴する建物・和光本館前まで来ると、徐々に人の賑わいが感じられるようになったが、空模様はやや小雨混じりに。そのせいもあってか、信号が青に変わった途端、辺りの人はそそくさと雨を避けるように、周辺の建物に散らばっていった。

 

■東京駅周辺

東京の表玄関とも言うべきターミナル駅・東京駅。赤レンガ造りの丸の内口駅舎は、いつもなら多くの人が行き交うと同時に、人気の写真撮影スポット。この日は午後5時半頃に到着したが、写真撮影する人はおろか、辺りを行き交う人の姿を探すことすら難しいほどだった。「不要不急の外出を控えるように」との要請に従えば、わざわざここで写真撮影をしようと思う人はそうそう見かけることはあるまい。しばらく周辺の様子を観察していたが、改札から外に出てくる人の姿はなく、ほとんどの人が帰路を急いでいる様子。中には立ち止まって辺り一帯の静けさに驚く人もいたが、多くはそのまま見向きもせず、寡黙に通り過ぎていった。

 

■外出自粛は当面も続く

同日夜の緊急記者会見で小池百合子・東京都知事は、バーやナイトクラブなどの特定業種で感染事例が報告されているとして、夜間の外出自粛を再度要請した。知事は、「今は緊急事態宣言の要件にあたるギリギリの状態。今後も国と連携しながら感染拡大に努めていく」と述べた。
しかし反面で各業界の経済活動が停滞することについては、「中小事業者へのさらなる支援策を強化すると共に、都独自の支援を行うことも検討している」と話すにとどまり、具体的な内容まで踏み込んで言及することはなかった。

都内の某商業施設で働く従業員は、「自粛明けにもかかわらず館内を歩く人の姿がほとんど見当たらなかった」と現状を憂いていた。外出自粛の影響を受ける事業者にとっては、「先の見えない地獄の毎日」であることは察しが付くが、ただでさえ客足も遠のいている中で少しでも売上を確保するためにお店を開けざるを得ない状況であると共に、自粛要請が長期化するにつれて充分な援助を受けられなければ、徐々に体力を奪われやがて死に至る――。そうなる前に早急な支援策が求められる。

 

(終わり)

 

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