逃げる三反園|現職知事の討論会不参加に呆れる県民

現職の知事が、政策論争や報道陣の取材から逃げ回るという事態を、県民はどのような思いで見ているのだろうか……。

今月25日告示の鹿児島県知事選挙に2期目を目指し出馬することを表明している三反園訓鹿児島県知事が、民間が計画した複数の立候補予定者討論会への参加を拒否。報道各社による知事選絡みの取材からも逃げ回るなど、常軌を逸した行動に出て関係者を呆れさせている。

■現職知事が走って逃げた

政治家が報道機関の取材から走って逃げるのは“不祥事”を起こした場合に限られると思っていたが、三反園知事は選挙に向けた姿勢を問おうとしたテレビクルーから、走って逃げた。(下、逃げる知事を捉えたMBC南日本放送のニュース映像の一コマ

今月11日の鹿児島県議会で、複数の報道機関や日本青年会議所鹿児島ブロック協議会が企画している立候補予定者討論会を、すべて不参加とする考えであることを表明した三反園氏。真意を質そうとして議場の外で待ち構えていたMBCの記者がマイクを向けようとしとたん、右手で取材を制するしぐさをみせると、「時間がない」と言いながら脱兎のごとく駆け出した。討論会不参加の理由を聞かれたくないため、逃げたのである。

このあと、エレベーター前で記者に追いつかれたが、不参加理由については「1つだけ出るわけにはいかない。国体がいま佳境に入って、簡単ではない。(選挙で訴えることは)マニフェストで発表する」という県議会答弁を繰り返しただけだった。

一連の様子がニュース番組で流れると、逃げる知事の映像があっという間にネット上で拡散。現職知事のお粗末さが、県内外に宣伝されることになった。上の画像は、読者からハンターに送られてきたテレビ画面の写真である。

■多忙を理由に討論会不参加

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、知事選立候補予定者の政治活動は極度に制限されてきた。いまだに集会はもちろん、街頭での声掛けも握手も自粛。知人宅を訪ねての政治談議さえ困難な状況だ。立候補予定者が、コロナ後の県政についてどのような姿勢で臨むのか――、経済や福祉、教育でいかなる施策を打ち出すのか――。本来なら、活発に行われる後援会活動などを通じて有権者に届けられるはずの情報が、十分に伝えられないまま、告示を迎えようとしている。

特に問題なのは、候補者の人となりを知るチャンスがなかったことで、選挙前の候補予定者討論会は、有権者の期待に応える絶好の機会となるはずだった。(下は、日本青年会議所鹿児島ブロック協議会による討論会の告知)

ところが、4年間の総括と今後の県政運営について、誰よりも主張を明らかにしておかなければならない現職の三反園氏が「公務はもちろん、選挙に向けた準備など様々な対応があることから参加は難しい。私の主張は、政見放送や選挙公報、マニフェストにより、県民の皆さんにお伝えできればと思っている」――。一方通行の情報発信で、有権者や他候補の“聞きたいこと”から、身を遠ざけようという姑息な姿勢が透けて見える。

■愛する自分のためには……

自己中心的な考え方は相変わらずのようで、自分の利益になるようなことには一生懸命だ。13日には、53日ぶりとなる新型コロナウイルスの感染者が出たことで県内に緊張が走る中、忙しいはずの知事が鹿児島市内のホテルで開かれた「みたぞの さとし推薦団体連絡会」に出席。午後1時と2時に分散して集められた推薦団体の関係者らに挨拶し、支援を呼びかけた。

下は会場入り口の写真だが、神輿=三反園の傲慢さが陣営全体に浸透しているようで、受付のスタッフが報道関係者に、「何してるんですか!勝手に写真を撮らないでください!」とすごい剣幕で噛みついていた。選挙を前にした現職知事の陣営が、取材に来た記者に「写真を撮るな」などと言う光景は、初めて見た。

スタッフ以上にお粗末だったのは、この日の主役である三反園知事本人。堂々とホテルの正面入り口から入ってくるものと思っていたところ、大して多くもなかった報道陣を避けたかったらしく、裏口から会場に直行して記者たちを呆れさせていた。

自分が霞むであろう討論会には出ないが、主役として挨拶することができるイベントには顔を出すという方針は徹底しているものとみえ、14日には、鹿児島出身で日本海海戦を勝利に導いた東郷平八郎元帥の記念式典に参列している。(下の読者提供写真参照)

三反園知事の「忙しい」という候補者討論会不参加の理由は、表面上のことだ。その証拠に、県庁内部では知事から「討論会に出なくていいように、何とかして公務を仕立てろ」という厳命が下されているという。

事情を知るある県関係者は、次のように話している。
「候補者討論会から逃げ回るような人が、知事をやっているということですよ。もっとも、相手が前知事の伊藤(祐一郎)さんや、九州経済産業局長だった塩田(康一)さん。二人のラ・サール・東大組を敵に回し、勝てるとは思えない。討論会場には三反園知事のパネルでも置いて、他の候補者たちの政策や主張を聞かせてくれればいい」

 

 

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