二階派・三反園訓衆院議員|削除された「反党行為」の証拠画像

鹿児島県指宿市を騒然とさせている会社社長・米倉由晋氏の経歴詐称問題が、思わぬ方向に飛び火。昨年3月に自民党二階派に入会し、同党への入党を目指している三反園訓衆議院議員に、「反党行為」を咎める声が上がっている。

■為書きの画像、削除されたが・・・

「頭隠して尻隠さず」というが、その典型だろう。今年1月15日、4月の県議選出馬を予定している米倉氏が事務所開きを行った。下は当日、米倉氏本人がフェイスブックに投稿した画像である。

事務所開きの数日後、米倉氏による別の投稿が突然削除される。消されたのは、三反園議員が米倉氏に与えた「祈 必勝」と書いた、いわゆる“為書”の写真だった。

この為書きを、自民党関係者が問題視したのは言うまでもない。指宿市選挙区には同党県連の幹事長を務めた経験のある県議会議員が、公認候補として再選を目指しているからだ。定数1の選挙区である以上、自民党入党を希望する三反園氏が非公認の立候補予定者を支援するのは筋が通らない。まさに「反党行為」だ。

三反園氏陣営にとってはマイナス材料にしかならないことに気付いたのか、問題の為書きの画像は3日と経たないうちに削除されていた。しかし、事務所開きの様子を紹介した画像には、「反党行為」を証明する証拠の一部が残っていた。それが下の画像である。赤い矢印で示したように、三反園氏の顔写真と氏名がみてとれる。為書きの一部としか思えない。

削除された画像がネット上に残っていないかと調べていたところ、ハンターの読者から「反党行為の証拠」と記されたメールが送られてきた。それが下の画像だ。

メールを送ってきたハンターの読者によれば、この写真をフェイスブックに投稿していたのは米倉氏本人。ほんの数日で削除されていた。

三反園氏が米倉氏を支援しているのは確かなようで、知り合いから声を掛けられ、仕方なく米倉氏の会合に出席したという指宿市民によれば、会場には昨年の市長選で米倉氏が批判していたはずの豊留悦男元市長と三反園氏の秘書が来ていたという。

ちなみに、昨年の指宿市長選は三反園氏の支援を受けた豊留氏と打越明司元衆院議員の事実上の一騎打ちとなったが、ふたを開けてみれば打越氏の1万1,618票に対し豊留氏は6,316票。豊留氏は約半分の得票しかとれず惨敗していた。

この時の米倉氏の得票は3,642票だったが、後援会活動から選挙までの肩書が、失効している「米国公認会計士」となっていたことで、経歴詐称を疑われる状況となっている。

■類は友を呼ぶ

三反園氏は、2016年の鹿児島県知事選で、反原発グループの代表だった平良行雄氏(現・共産党県議会議員)と政策協定を結び、自民党推薦候補を破って初当選。2期目を目指した2020年の知事選では、一転して自民推薦を得るも落選する。

自民党にすり寄ったかに見えた三反園氏だったが、2021年10月の総選挙では自民党公認の現職衆院議員に競り勝って国政に転身。昨年3月に問題児ばかりが集まる二階派に入会し、今年2月になって衆議院の自民党会派入りしている。

これまでの三反園氏の動きを整理すると、2016年知事選では反自民、2020年の知事選では自民推薦、2021年の衆院選では再び反自民という格好。権力を得るためなら、主義・主張など関係なく、自分の都合で世渡りしているということだ。

その三反園氏、自民党入党を強く望んでいるといわれるが、指宿では明らかな「反党行為」。ある鹿児島の自民党員は、怒りを隠そうともせず、こう話している。
「三反園の動きは、すべて自分中心。反原発グループや県民を騙して知事になったとたん、世話になった人たちに背を向けて、自民党にすり寄った。知事選で負けたら、わが党の公認候補がいるのを承知で総選挙に出馬し、議員バッジをつけた。今度もまた、党公認の県議候補と敵対している。こんな人物を党として受け入れるのは筋が通らない。二階派か何か知らないが、三反園の入党を認めるのなら、集団離党をしようと話し合っているところだ。三反園が支援している無所属の立候補予定者は、経歴詐称で刑事告発されているという。経歴詐称が事実なら、つまり県民を騙しているということ。類は友を呼ぶということなんだろう」

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