反感買った二階派・三反園訓議員の県会議員呼び出し状

「何様か知らないが、三反園も二階も、勘違いしてるんじゃないか!」――怒りを隠そうともしないのは、鹿児島県の自民党関係者。

古参の自民党員を怒らせたのは、同党県連の県議会議員などに郵送されてきた1通の郵便物。封筒の中に入っていたのは、2期目を目指した鹿児島県知事選挙に敗れ衆議院議員への転身を余儀なくされた三反園訓氏の資金管理団体による政治資金パーティ「衆議院議員みたぞのさとし かごしま政経セミナー」の参加券付き案内。開催日は4月21日で場所は鹿児島市内のホテル、会費は5,000円。案内には、三反園氏が入会した自民党二階派の領袖・二階俊博氏の挨拶文を掲載し、パーティー当日には二階氏と番頭格の林幹雄元経産相が「ご講和」されることが紹介されていた。

「講和」とあるが、二階・林のお二人がケンカしていて仲直りするというわけではない。“講話”の間違いだ。国会議員が政治資金を集める目的で作成した印刷物で、これほどお粗末なものは見たことがない。

これだけでも呆れる人が続出だろうが、自民党関係者の怒りに火をつけたのは、県議会議員だけに同封されたという下の文書だった。

鹿児島県内の自民党県議会議員に対し、二階氏と林氏が「意見交換会」をやるから集まれというわけだ。呼び出し状を送り付けられたのは、三反園氏の選挙区である鹿児島二区、さらには同氏と近いとみられている県議らだったとみられている。

前出の古参党員は、怒る理由についてこう話す。
「三反園は永田町では自民党会派に入ったというだけで、正式に入党を許されたわけではない。ただの無所属だ。二階派かなにか知らないが、我が鹿児島県には森山派を率い、党の選対委員長でもある森山裕先生がいらっしゃる。二階ごときに話を聞いてもらう必要などない。そもそも、三反園は何の権限で我が党の県会議員にこんなふざけた案内を送り付けてきたのか。知事選や衆議院選挙、さらには先の統一地方選でも党の候補者と敵対してきたのが三反園。反党行為を繰り返している人物のくせに、思い上がりも甚だしい。こいつの入党だけは、断じて容認できない。もちろん、鹿児島では二階派になんて用はない」

こうした批判が聞こえたのか、結局二階氏と林氏はパーティーに顔は出したものの、「意見交換会」はお流れに――。4月7日になって、関係先に下のFAXが送られていた。

三反園氏の政治資金パーティーが開かれたのは4月21日。その2日後の23日、二階氏の地元・和歌山県で実施された衆院和歌山1区の補欠選挙では、二階派の門博文氏が、日本維新の会が擁立した新人の林佑美氏に惨敗した。よその県に余計なちょっかいを出して反感を買い、さらには地元の子分は落選――。二階氏の威光は、陰る一方だ。それにしても三反園訓という人物は、どうして問題ばかり起こすのだろう。

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