北海道警、また不祥事隠しか|深夜に未成年女性「同伴」

北海道警察の巡査が昨年10月、深夜から早朝にかけて複数の未成年女性を「同伴」するなどし、本年2月に「減給」の懲戒処分を受けていたことがわかった。事件や処分の報道発表があったかどうかは現在確認中だが、不祥事の発生当時も処分時も地元報道で上の事実が発信された形跡がなく、事案・処分ともに未発表だった可能性が高い。

◇   ◇   ◇

筆者が四半期(3カ月間)ごとに行なっている道警への公文書開示請求で、本年1~3月に処分があった事案の記録(『処分説明書』など)が4月24日に一部開示され、本件を含む18件の不祥事が確認できた。同期間で唯一の懲戒処分(減給1/10・1カ月)となった「異性関係不適切事案」の概要は、『処分説明書』にこう記録されている。

被処分者は、令和4年10月30日午後11時17分頃から同月31日午前4時頃までの間、深夜において正当な理由なく、青少年2名を同伴するなどしたものである

別の文書(『懲戒処分申立書』など)によると、道警がこの不祥事を把握したのは2週間後の11月14日。発覚の端緒は、いずれかの警察署から警察本部への報告だった。場所については「北海道内」とあるのみで、どの地域なのかはいずれの開示文書にも明記されていない。

もとより「同伴」という表現も曖昧で、当事者の巡査が4時間あまりにわたって未成年2人と何をしていたのかは、数少ない情報から想像するしかないようだ。

先の『説明書』などには不祥事の相手が「青少年」としか記されていないが、本年2月の処分を一覧の形で記した『懲戒処分一覧』には「異性関係不適切事案」との記載があり、当該未成年2人がいずれも「異性」だったことがわかる。

筆者は現在、同事案が事件として捜査されていたかどうか、また報道発表の対象になっていたかどうかを確認できる公文書の存在を道警に照会中。当該文書が特定され次第、追加の開示請求を行なう考えだ。

同時期にはこのほか、懲戒に到らない軽い処分である監督上の措置(訓戒・注意)が17件あったことがわかっており、うち3分の1を占める6件が異性関係事案だった。また組織内でのパワーハラスメントが疑われる「部下職員に対し、不適切な言動をした」という事案が3件あったほか、拳銃不適切管理事案や交通事故不申告事案がいずれも複数件記録されていた。

警察庁の『懲戒処分の発表の指針』では、先の未成年同伴のような私的な不祥事については原則として「停職」以上の処分が公表対象となっており、処分が「減給」だった今回の巡査の事案は未発表であっても指針に適っていることになる。とはいえ「減給」という処分自体の適正性は別に検証する必要があり、追加の開示請求の結果を待ちたいところだ。懲戒よりも軽い監督上の措置は報道発表の対象にならず、3月までに記録された17件はすべて公表を免がれている可能性が高い。

(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。

 

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