官邸去っても意気軒高・木原前官房副長官の先行きに「大樹総研」の黒い雲

 「党本部でも、勝ち誇ったようにニコニコしているよ」と話すのは自民党のある大臣経験者。岸田文雄首相の内閣改造、党役員人事で官房副長官を辞した木原誠二氏のことだ。

 複数のスキャンダルを抱えたことで自省しているかと思いきや、幹事長代理に加え政務調査会長特別補佐という新しいポストまであてがわれて、意気軒高だという。

 ◇   ◇   ◇

 木原氏の妻(以下「X子さん」)の元夫が亡くなった際、遺体の近くには包丁が置かれていた、胸を刺されており、一部報道が「怪死」ではないかと報じた。

 警視庁がX子さんに事情聴取を要請した際には、木原氏が「圧力をかけたのではないか」とも報じられ、「渦中の人」となったのは周知の通りだ。

 その後、事件当時に捜査にあたっていた警視庁の刑事が記者会見を開いて「殺人事件」の可能性を示唆したことで、騒ぎは拡大した。

 今回の内閣改造では官房副長官留任が確実とみられていたが予想外の退任。官邸関係者が次のように振り返る。
「木原氏が自ら官房副長官を降りると言ったところ、岸田総理は唖然としたそうです。辞意は固く、総理の慰留を振り切って官邸から党本部に舞台をかえることになりました」

 謹慎するのかと思いきや、木原氏に新たに与えられたポストは幹事長代理と政務調査会長特別補佐という要職。岸田派の国会議員によれば、派内でも批判の声が出ているという。
「幹事長代理だけでも毎日、いくつもの会議がある。そこに政務調査会長特別補佐という肩書がつけば、会議がバッティングして収拾がつかなくなる。本当に二つともこなせるのかどうか……。これまでの幹事長代理や政調会長代理をみればわかりますが、どちらも大臣を経験者クラスでないと就けないポスト。まだ閣僚経験のない木原さんが、こんな重責を二つもやれるとは思えない。ですが、岸田総理肝入りの人事だ。裏で文句をいうベテラン議員はけっこういますが、影の総理とまで言われてきた木原さんのことですから、腹に据えかねながらもグッとこらえている感じですね」

 週刊文春の最新号に自分のスキャンダル記事がなかったため、木原氏はご機嫌の様子。9月27日にはYouTubeチャンネル「今だから聞ける政策のあれこれ」に出演。岸田首相の電撃的なウクライナ訪問についてのインタビューに応じてペラペラとしゃっべっていた。

・「インドから(ウクライナに)行くしかないとなった時に『どうですね』と言ってくださった官邸の人がいた。『総理に言ってみたらいかがですか』というので(実際に)言ってみた。すると(既に)決まっていたみたいで『お前、今更か』って感じで」

・「ヨーロッパの首脳はドンドン(ウクライナに)行っているのに、なぜ日本はいかないのと国会でも言われていた。日本から行くにはポーランドまで15時間かかる。そして汽車で10時間で25時間、26時間かかる。日本の首相動静は1分ごとに出る。突然、26時間動静がなくなるとバレちゃう。インドからだとポーランドまで6時間ですから時間が稼げるんです」

・「その日の岸田首相の予定は夕方6時くらいに終わって、記者の皆さんとは明日10時に政府専用機で会いましょうと。それで夜中の8時とか8時半に抜けた。記者は外で待っているので、食材を運ぶバンに乗り込んで(ホテルの)裏から出た」

・「これ言ったらクビになるかな。行く前にあるところに集まろうとした。しかし、俺なんかホテルの部屋の鍵のカードをもらってない。こっそり集まろうとエレベーターに乗ったがカードがなくて動かなくて大変だった」

・「ポーランドからウクライナまでは10時間の寝台車。狙われるから窓も開けられない。けど『きれいな景色ですよ』とある人が見せてくれた」

・「戦時中ですからお酒は出なかった」

 うれしそうに岸田首相のウクライナ電撃訪問の舞台裏を語る木原氏。『文春砲』のせいで、岸田首相の外遊に同行しなかったケースについての質問には「アメリカ、韓国、中国は必ず(岸田首相の外遊には)僕が行く」、「逃げて回避したことはない」と強がった。だが、そんな木原氏の姿勢に、前出の自民党大臣経験者が警鐘を鳴らす。
「木原さんは、文春から逃げ切ったという思いでしょう。しかしそんなに甘くはない。彼自身、ハンターにも書かれている通りいろいろありますから」

 「いろいろ」の中には、政界フィクサーとも称される大樹総研の総帥・矢島義也氏との関係がある。矢島氏が、2度も東京地検特捜部から家宅捜索を受けているのはこれまで報じてきた通り。「Xデー」でまでささやかれている人物だ。落選して浪人中だった木原氏が、大樹総研から「面倒」を見てもらっていたことは永田町で知らぬものがないほど。「影の総理」とされる木原氏は、大樹総研が運んでくるとみられている黒い雲に、どう立ち回るのだろうか。

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