小川洋前知事の辞任に伴う福岡県知事選挙は11日、投開票が行われ、即日開票の結果無所属新人で元副知事の服部誠太郎氏(66)=自民、立民、公明、社民推薦=が、元福岡市議の星野美恵子氏(70)=共産支持=を破って初当選を確実にした。
服部氏は北九州市出身。県立小倉高校から中央大学法学部に進み、卒業後に福岡県に入庁。県職生え抜きとしては初の財政課長を務めるなど主に財務畑を歩み、福祉労働部長を経て2011年に副知事に就任した。以来、同年に初当選した小川前知事を支え続け、小川氏が病気療養のため入院してからは職務代理者としてコロナ禍の県政を担っていた。
2月22日、入院中だった小川氏が肺腺癌の治療に専念するとして辞任を表明。直後に、自民党県議団をはじめ旧民主党系の議員で構成される「民主県政県議団」、農政連系の「緑友会」といった主要3会派がまとまって服部氏に出馬要請したことで、県議会主導の知事選の構図が固まった。
県議会が閉会した3月24日の翌日25日に告示という異例の選挙戦となったが、新型コロナウイルスの影響で著しく選挙活動が制限される中、服部氏を推薦した各党や団体が組織戦を展開。「小川県政の継承」を掲げた服部氏が、市民団体と共産党が推す星野氏を圧倒する形となった。
県内の当日有権者数は418万8,591人。午後8時現在の開票率は0%。