女性に殴る蹴るの暴行を加え、暴言を吐き、パワハラ、セクハラなどで愛媛県内の女性Aさんから訴えられ、民事訴訟中の元愛媛県議会第100代議長・岡田志朗氏。詳細については詳しく報じてきたが(既報)、Aさんは、岡田氏の度重なるパワハラ、セクハラなどで精神疾患に追い込まれ、経営していた飲食店が閉店に追い込まれたとして賠償を求めている。
一方、岡田氏は、問題が2014年までのことで民事訴訟における不法行為の「時効」が過ぎていることとして訴えの棄却を主張。全面的に争う構えのようだが、裁判を甘く見ているフシがある。
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9月1日に松山地裁の法廷に現れる予定だった岡田氏は、「体調不良」を理由に欠席。今月24日、証言台に立つ予定だというが、本当に出廷するのかどうか「怪しいもんだ」と愛媛県の自民党幹部は話す。
「岡田さん、秋の県議会はすべて欠席しています。以前、ガンを患ったことがある彼が『再発した』と周囲には語っていたのが6月か7月頃。10月4日の県議会の閉会には来たいと言っていましたが、出席はしなかった。東京の病院で9月末にガンの手術をして10月2日くらいに退院したという話でしたが……」
関係者が訝しがるのは当然で、ハンターは、つじつまが合わない証言を得ている。6月24日、岡田氏の姿は選挙区でもある愛媛県内子町のゴルフ場にあったというのだ。岡田氏とゴルフコンペに参加してたのは、同氏の妻らしき人物。コンペの参加者が、こう振り返る。
「梅雨の時期ですが、当日は晴れていて、天気はまずまずよかった。たぶん30度近くまで気温もあがっていた。岡田氏もコンペの最後までいた記憶ですの18ホール回っていたということでしょう。元気そうでしたよ」
岡田氏のSNSをチェックしてみると、7月8日には東京・芝の増上寺にいたことが分かる。昨年7月にこの世を去った、安倍晋三元首相の1周忌法要に参列していたのだ。《あれから、一年。上京中なので、増上寺で手を合わせてまいりました》として写真も4枚アップしていた。
《本堂前に、3つのテントが並んでいます》とあり、長い石段から撮影したテントの画像。岡田氏は、真夏の暑さの中、長い石段を登って参列したことがうかがえる。
《沿道に、ありし日の写真パネルも。皆さん、足を止めておられました》、《増上寺に近い、芝公園の花屋さん》というコメントを付けた写真もある。参列したからこそ撮影できる写真ばかるだ。
SNSには、岡田氏の病状を気遣うコメントもあり、それに対しては《はい。何処が悪いのか、わからない感じ》などと返信している。
ガン治療のため東京の病院に行っていたとみられるが、安倍元首相の1周忌法要に参列したということは体力はあったということだ。
そして、8月13日のSNS――《晩の8時からは、久しぶりの開催となった『いかざき花火大会』を満喫しました。やっぱり、五十崎の夏は「最高です」》と地元の花火大会を見物に行った様子を写真付きで投稿していた。
夏の甲子園、愛媛県予選で母校が勝ち進んでいることもアップロードされており、“本当に裁判に出廷できないほど深刻な病状なのか”と疑問がわく。
ちなみに、県議会から松山地裁までは徒歩1、2分ほどの距離。愛媛県議会では『愛媛県議会基本条例』を制定し、議員に対して「議員は、県民の代表として、重大な使命を有し及び高い倫理的義務が課せられていることを深く認識し、品位の保持及び政治倫理の向上に努めなければならない」と定めている。
県議会議長まで経験している現職の県議が出廷するとして自ら証人申請しているにもかかわらず、裁判所に出て行かないというのは司法制度を冒とくする由々しき問題ではないのか。
岡田氏を訴えたAさんは、9月1日の法廷で体調が芳しくない中、1時間以上の尋問を耐え抜いた。裁判が終わった後、Aさんは倒れて弁護士らがあわてて体を支えていた。
すでに、Aさんへの「不同意性交」があったことを岡田氏の弁護士は認めている。公人である岡田氏がどういう認識でいるのか、自らの言葉で説明すべきだろう。
11月24日午後1時半、岡田氏は法廷に現れるのであろうか。