大任町長選「買収事件」の背景|犯行男性の会社に40日間で4件約9000万円の町発注工事

今年3月に行われた福岡県大任町の町長選挙を巡る公職選挙法違反事件(買収)で逮捕され、罰金50万円の略式命令を受けた永原譲二町長陣営の運動員男性が代表を務める建設会社が、選挙前の5ヵ月間に町から6件計1億1,338万円もの工事を受注、そのうち4件約9,000万円分の受注が告示前の約40日間に集中していたことが分かった。確認できた最後の1件の入札は、町長選告示日前日の3月25日に実施されたたもの。同社による町発注工事の落札件数は群を抜いており、便宜供与を疑わせるに足る実態だ。

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逮捕当初、永原町長の親族でもある会社代表は容疑を否認。その後、正式起訴を嫌ったのか一転して容疑を認め、略式起訴され罰金50万円となっていた。 有罪となった男性が代表を務めているのは大任町内の建設会社「ユウセイ」。ハンターが大任町に情報公開請求して入手した入札結果表と入札予定価格が分かる資料から、選挙の半年前から告示直前までの同社の落札状況についてまとめた。  ユウセイは、昨年11月からコンスタントに町発注工事を落札。わずか4か月間で6件計1億1,338万円の仕事を受注し、そのうち1月から3月までのわずか40日ほどの間に、4件計8,833万円もの工事を請け負っていた。町外大手にしかできない温浴施設の特殊工事(落札価格:約2億2235万円)を除いた町内業者の受注実績としてはダントツの1位。ユウセイへの特別待遇に「便宜供与」の疑いが生じるのは言うまでもない。 現金買収で罰金刑を受けたユウセイの代表者は、永原氏の腹違いの弟と叔父・おいの関係。ここ数年、永原氏が最も目をかけてきた建設業者だという。個人事業主として創業した令和3年(2021年)からいきなり大任町の発注工事を受注しはじめ、株式会社になった翌年からはさらに大きく実績を伸ばしていた。同年3月から今年1月までに受注した工事は26件で落札金額は計4億451万円、平均落札率は96.56%という高率になっている。(*下の表参照 地元業者の中でトップを走るユウセイの受注件数。特に1月から町長選直前までの3カ月間で4件計約9,000万円もの工事を請け負っており、発注者側の「意図」が透けて見える。その先にあったのが町長選での買収だろう。事件の背景にあるのが「官製談合」の存在であることは確かだ。ハンターは、永原独裁体制の下で続けられてきた同町における官製談合の仕組みをほぼ解明しており、近くシリーズで詳細を報じる。

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