三反園鹿児島県知事、新型コロナを理由にまたもドタキャン

7月の鹿児島県知事選挙に向け、首尾よく自民党の推薦をもらえることになった三反園訓知事が、専売特許となったドタキャンを、違う形で演じて顰蹙を買っている。

 

■交流センター竣工式テープカットを勝手に中止

問題が起きたのは先月29日。鹿児島市内で行われた「かごしま国際交流センター」の竣工式での出来事だった。

同センターは、《外国人留学生及び研究者等に居住施設を提供するとともに、留学生等相互の交流及び留学生等と県民との交流を通した国際社会に貢献する人材の育成及び国際相互理解の促進を図る》(県HPより)目的で、稲盛和夫京セラ名誉会長が2015年に鹿児島県と鹿児島市に寄付した計20億円(県、市にそれぞれ10億円)を活用し、鹿児島県、鹿児島市、鹿児島県国際交流協会、鹿児島市国際交流協会が構成する(仮称)国際交流センター建設協議会が整備した施設。4月1日のオープンを前に、協議会主催で3月29日に竣工式が行われていた。

竣工式は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて規模を縮小、参加者は三反園知事、県職員、森博幸鹿児島市長、山口健市議会議長、協議会委員2人の計6人におさえて、座席も2メートルほど離していた。

当初の式次第では、主催者側として県知事のあいさつ、稲盛氏のメッセージ披露、事業経過報告、最後にテープカットの予定で、市長や議長はテープカットの段取りについて説明を受けていたという。

ところが、いざテープカットという段階になって、三反園氏の指示で唐突に式を中止。テープカットは急遽とりやめになった。知事はその後、センターを内覧することもなくそそくさと帰っていた。

関係者の話によると、何も知らされぬまま会場に残った市長と議長は呆れ顔。怒りの表情が浮かんでいたという。

事実関係について担当の県国際交流課に確認したところ、次の理由でテープカットを中止したと説明する。

・県内のPCR検査で、新型コロナウイルス感染者の2例目が出るのではないかという情報があった。

・前日夕に安倍首相が、いわゆる3密を避けるように呼び掛けていた。

・テープカットは2メートルの幅をとれない。

しかし、数日後に開かれた県の新型コロナ対策本部会議では、知事や職員が数十センチ間隔で並んでいたことが確認されており、その様子は地元テレビ局のニュースでも流れていた。当然“2メートルの幅”はなかったし、ほとんどがマスクさえ着用していなかった。竣工式での振る舞いとは整合性がなく、形を変えたドタキャンに、多くの関係者がため息をつく状況だ。

鹿児島市長や議長の存在を無視して、勝手にテープカットを止めさせ、会場をあとにした三反園氏――。一方で、県のホームページには、竣工式で挨拶する自身の姿だけを、しっかりと掲載させている。(*下の画像参照)

やっぱりこの男は、自分のPRにしか興味がないということだ。

 

■繰り返されるドタキャン

三反園氏の行動を巡っては、いったん出席の返事をした県内の会合やイベントを直前になって欠席する、いわゆる“ドタキャン”が、2017年(平成29年)からの3年間で計10回に上っていたことが明らかになっている。

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