日本維新の会公認候補・上皇陛下を診た「名医」の実像

つい最近、月刊誌「FACTA」(3月号)が、衆議院東京5区から日本維新の会公認で立候補予定となっている田淵正文医師(62)に不正医療行為の疑いがあるとする内容の記事を掲載した。「昨年8月に関東信越厚生局と東京都が田淵氏の経営するクリニックに監査を行い、診療報酬の不正請求や不当診療について調査している」という内容だ。

ハンターの編集部にも田淵氏に関する情報が複数寄せられたことから、取材してみた。

■元スタッフが“不正”を証言

その田淵正文氏が昨年11月、選挙区内にある「めぐろパーシモンホール」の大ホールにタレントの元宮崎県知事・東国原英夫氏を講師に招いて、300人ほどの集会を開催。集会の第2部では、石井苗子参議院議員や音喜多駿参議院議員・梅村みずほ参議院議員など多くの維新関係者が応援演説を行うなど、派手なパフォーマンスを展開していた。(*下の写真参照)

有名人を呼んで大きな会場を借りれば、そのなりの経費がかかるのだが、実はその経費の原資となったのが、田淵氏が経営する「中目黒消化器クリニック」で稼いだカネだとみられている。

田淵氏は昨年4月に行われた目黒区長選挙にも日本維新の会公認として出馬し、落選している。その選挙期間中にも、日本維新の会所属議員や立候補予定者などがスタッフとして大量に動員されたが、複数のスタッフから維新側に対し、次のような苦情が寄せられていた。
「選挙事務所で、田淵医師から過剰診療を受けた」「高額な支払いを求められ、不当な診療を受けた」――FACTAの記事にある、不当診療や不正請求を証明するような話だった。

■不正請求の動かぬ証拠

別の元スタッフに会って話を聞くと、驚くような話が出てきた。田淵氏はアルバイトを含む関係者の大半に、自分のクリニック(中目黒消火器クリニック)で強制的に「内視鏡検査」を行ったというのだ。その元スタッフは、顔をしかめながらこう話す。
「田淵氏サイドから、いきなり『保険証を持ってクリニックに来てくれ』との連絡が来て、『明日、入院してもらって内視鏡検査する』と言われました。理由を尋ねると、『自分のスタッフから癌患者を出すわけにはいかないから』だと言うんです。乱暴な話だなと思いましたが、仕方なく受診しました」

田淵氏は、“受診”したスタッフから薬代程度しか徴収しなかったが、後で健康保険組合から送られてきた診療明細書によって、とんでもない金額が動いていたことが分かる。
通院費171,590円(5日)、入院費148,920円(2日)》――通院した記憶もないのに、我が目を疑うような高額が記載されていた。

クリニックには健康保険組合から治療費が20万円以上振り込まれたことになるので、単純に10人分だと200万円を超える額になる。多くのケースで不正が行われていたとすれば、悪質と言うしかない。

日本消化器病学会の基準では、「内視鏡で切除するポリープは6ミリ以上のものが推奨」とされているが、受診した別のスタッフによると、田淵氏は2ミリ程度でも切除し点数を稼いでいたという。中には15カ所も切除されたスタッフがいた。

田淵氏からの給料支払いは遅れることも度々あり、中には指定日より半月以上の遅延もあったという。なんとも身勝手な話だが、「気分次第で当初の約束よりも大幅に給与が減額された」と怒っている元スタッフもいる。

かつて田淵事務所に勤務した人物は昨年末、日本維新の会の幹部議員に対し「田淵さんは危険な人物だ」と報告したが、その後も対策はとられていないという。

田淵正文とはどのような人物なのか――改めて調べてきみたところ、同氏は東大医学部卒業後、東京共済病院の内科医長などを務め、1991年に中目黒消化器クリニックを開設。上皇陛下の内視鏡検査を担当した「名医」(田淵氏の公式サイトより)であることを売りにしている田淵氏だが、地元であまり良い評判は聞かない。

■不祥事ばかりの日本維新

日本維新の会の候補者選定には以前から問題が指摘されている。

過去には、参院選比例区公認候補者となっていた元フジテレビアナウンサー長谷川豊氏が、被差別部落への差別発言や女性蔑視、セクハラ発言を繰り返したあげく、人工透析の患者を「自業自得」「全員実費負担にさせよ! 無理だと泣くならそのまま殺せ!」と述べて、事実上の公認取り消し(表向きは公認辞退)に。北方領土を戦争で奪還すると発言した丸山穂高衆議院議員が除名されたことは、周知の通りだ。現役の足立康史衆議院議員(比例近畿ブロック)は、他党への暴言で有名になった人物である。

昨年は、東京1区の維新公認候補・赤坂大輔氏が公然わいせつで逮捕。つい最近も、美容整形外科「高須クリニック」の高須克弥氏と名古屋市の河村たかし市長が中心となって行われた大村秀章愛知県知事に対するリコール(解職請求)署名活動の偽造問題で、『お辞め下さい大村秀章愛知県知事愛知100万人リコールの会』の事務局長で“偽造の黒幕”と目されている元愛知県議会議員の田中孝博氏が、日本維新の会衆議院愛知5区の支部長(2月25日辞任)として次の総選挙に立候補する予定だったことが明らかになっている。

次から次へと不祥事を引き起こす維新の政治家たちだが、党の幹部は何の責任もとっていない。

 

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