大阪府・冨田裕樹池田市長、サウナの次は恫喝発言

市役所内に家庭用サウナやベッドなど大量の私物を持ち込み、問題になっている大阪府池田市の冨田裕樹市長。「池田のサウナ市長」の知名度は、全国区になっている。

池田市にとってはマイナスにしかならない市長の知名度だが、今度は彼の「恫喝音声」が注目を集めることに――。ハンターも、冨田市長が「恫喝」を繰り返す音声データを独自に入手した。

■まるで「その筋の人」

問題の音声データは、2020年3月30日のもの。地域政党「大阪維新の会」の公認候補として池田市議から市長に転身した冨田氏は、当時同党の支部長。ある男性市議とトラブルになった。維新の関係者はこう振り返る。
「当時、無所属の2人の池田市議を大阪維新の会に入れようという計画があった。それを池田市ではなく、隣接する箕面市の府議に相談に行くようにと冨田市長が指示した。2人は根回しが済んでいてスンナリOKが出るものと府議に挨拶にいった。ところが、大阪維新の会は給与の一定額を寄附する仕組みになっており、それが伝わっていないかったため、うまく話が嚙み合わなかった。まとまらなかったわけです。問題の恫喝の音声は、そのことを巡って、冨田市長が市議らに激怒した時のものです」

音声データは2分ほど。市長の発言だけを抜き出すと、次のようになる。(*市議の発言はデータから削除)

あまりにも口汚い恫喝の連続。音声データだけを聞いていると「その筋の人」の言葉かと思わざるを得ない内容だ。

音声データの声の主が、冨田氏であることは間違いない。池田市のある幹部は、匿名を条件に次のように打ち明ける。
「当初、一部のマスコミのスクープで市長の音声データが報じられました。冨田市長は当初、記憶にないとしていましたが、実際の音声データを聞いて表情が変わり『自分の声だ、これは』と驚いた表情でした」

サウナ問題が発覚後、大阪維新の会を離党した冨田市長に3月29日、池田市議会で不信任決議案が提出された。賛成は5人にとどまり、否決。その時、大阪維新の会所属の3人の市議は退席し採決に加わらなかった。今も、冨田市長と維新が「共同歩調」をとっていることがよく分かる。


 

■「維新」―恫喝と事件の歴史

「維新」にとっては、冨田市長の「恫喝」など大して珍しいものではない。「維新」の創立者、橋下徹元大阪市長は2013年5月、旧日本軍による従軍慰安婦問題で「慰安婦制度が必要なのは誰だって分かる」「当時の歴史を調べたら、日本国軍だけでなく、いろんな軍で(慰安婦を)活用していた」 「(在沖縄米軍司令官に)もっと風俗業を活用してほしい」などと発言し大炎上した。(参照記事⇒橋下徹さんへ ― 風俗嬢からの反論

橋下氏と2枚看板で維新を引っ張ってきた松井一郎大阪市長は、府知事時代の2019年2月、府議会で飛ばされたヤジにキレ、「うるさい!静かにせえ、ほんまにバカが」と檀上で発言している。

冨田市長が秘書を務めていた維新の足立康史衆院議員も、負けてはいない。2017年の衆議院総務委員会で「民進党はアホです」「こんな政党、日本の恥だ。アホ、バカ」「私は国民の声として『民進党は死ね』と言っている」などと発言。加計学園問題を批判した朝日新聞の社説が気に入らなかったらしく、自身のツイッターには朝日新聞、死ね」と投稿した。さらに同年11月には、自民党の石破茂氏、国民民主党の玉木雄一郎氏、立憲民主党の福山哲郎氏に対して「私は犯罪者だと思っています」「安倍総理を犯罪者たちがまわりを取り囲んで非難している」など、証拠も示さずに述べ、問題になった。足立氏は、確認できただけで6回も衆議院で懲罰動議にかけられ、注意を受けている。

維新所属の地方議員は、「恫喝」で事件も起こしている、徳村聡府議は2017年2月に知人に暴言、恫喝を繰り返し、大阪地裁で名誉棄損が認められ、40万円の賠償命令を受けた。

恫喝や暴言以外の“事件”にしても、枚挙に暇がない。池田市では、2016年に維新の羽田達也市議が、運営していた整骨院の診療費を不正請求した詐欺の容疑で逮捕。また、19年には大阪市議だった不破忠幸氏が選挙の際にウグイス嬢に不正な報酬を支払ったとして、公職選挙法違反で逮捕されている。2人とも有罪判決が確定し、市議を辞職。大阪維新を離党している。

同じく大阪維新の西端勝樹守口市長は、宅建士の資格がないにもかかわらず経営する不動産会社で重要事項説明を行い、宅建業法違反を指摘され記者会見で陳謝。昨年8月には、東京都港区の赤坂大輔区議会議員が女子高生に下半身を露出するという公然わいせつ容疑で現行犯逮捕され、日本維新の会を除名処分になっている。赤坂氏には、以前にも傷害容疑で逮捕された過去があった。暴力団でも、こう頻繁に事件は起こさないのではないだろうか。

■百条委の報告内容次第で再度不信任決議案も

冨田市長の暴走は「師匠譲り」だとて、池田市議の一人が解説する。
「冨田市長が政治の世界に入るきっかけとなったのは、足立議員との出会いでしょう。足立議員は、パワハラまがいの言動で秘書が次々と辞めることで有名ですが、冨田市長もそれを見習っているんじゃないでしょうか」

サウナ問題に加えて、パワハラ音声データでさらに窮地に追い込まれた冨田市長――。一度は否決された不信任決議案だが、4月12日に市長による市庁舎の不適切利用やパワハラなどを調査している百条委員会が報告をまとめ公表すれば、状況が変わる可能性もある。「4月にまた市議会が開かれます。維新以外の市議は、さすがに冨田市長の不信任決議案に賛成するのではないでしょうか」(前出・池田市議)

 

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