全国町村会副会長・永原譲二大任町長がコロナ感染を隠蔽|親密女性らと別荘滞在

今年1月に新型コロナウイルスに感染して入院しながら、ハンターの取材に「嘘だ」として事実関係を否定した永原譲二大任町長。「裏はとってないだろう」とうそぶいた永原氏だったが、その後の取材で、コロナ感染の詳細な経緯や、重い病状で転院していたことまで明らかとなった。公人としての資格が問われる悪質な隠蔽に、批判の声が上がりそうだ。

■知人らも感染、本人は重症化で転院

複数の関係者の話によれば、永原町長は今年正月1日、大任町内の業者らと2台の車に二人ずつ分乗して町を出発。大分県日田市の天ケ瀬にある長男名義の別荘に行き、そこで町長と親密な仲の女性や飼い犬の世話をさせている男性と合流していた。

同日、永原町長の身内の男性も別荘に到着、翌2日には別の業者も来たため計8人での滞在になった。8人は3日まで別荘に滞在。町長は風邪気味だったといい、その時点でコロナに感染していたとみられている。

別荘滞在中、永原氏が通う北九州市の飲食店関係者にコロナ感染が疑われる状況になっていることが判明。町長を含む5名が1月5日に大任町内の内科でPCR検査を受けていた。

5日の時点で陽性の判定を受けたのは2人で、町長は陰性。しかし、その後複数回の検査を受けて感染が認められ、症状が悪化したことから田川市立病院に入院していた。別荘に行った業者の内、別の一人は12日前後にコロナ感染が分かったという。

入院はした永原氏の病状は深刻で、対応可能な飯塚市の病院に転院していた。完治までに相当な日数がかかり、役場に顔を出す形で公務に復帰したのは3月になってからだった。

■問われる公人としての資格

ハンターの事実確認に対し、大任町総務企画財政課は「行政としては把握していない」と回答。先月28日に町長室で取材した記者と永原町長は、コロナ感染について次のようなやり取りを交わしていた。

――なんで町長とお仲間のコロナ感染を公表しないのか?
永原町長:誰が感染したの?

――大任町内の病院で陽性判定を受け、田川の市民病院に入院されてと聞いているが。
永原町長:全然違いますけどね。誰が、その、嘘言うておりますかね。

――取材源は明かせない。
永原町長:言えんのやったら、俺も答えられん。だからそれが事実ならいいけど、その事実じゃないいろいろなことをね、書かれたっていうのは答えるいわれもないし。そのそれが、例えばどうした、誰がどうしたとかとかいうことは

――正月、天ケ瀬の別荘に行ったのではないか?
永原町長:あんた、私がどこに行こうと……。

――事実無根と言えば済む話だ。
永原町長:そういうことは、一切、無根であるとかそういうことは……。

コロナ感染を「嘘」だと断じた永原氏だったが、感染も入院も事実。多くの関係者が証言しており、永原町長の「嘘」が証明された形だ。

永原氏は福岡県町村会の会長で、全国町村会の副会長も務める立場。コロナ感染を隠蔽したことは、町民への裏切りであると同時に、まともな社会人であることを自ら否定する愚行と言えるだろう。公人としての資格がないのは明らか。潔く辞任されるよう、勧告しておきたい。

 

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