鳩山二郎後援会共同代表が怒りの辞任|混迷深まる久留市長選

現職市長による突然の不出馬表明を受け、来年1月に予定される市長選挙に向けて複数の立候補希望者が動き出した福岡県久留米市。ともに自民党の原口新五元市議会議長と十中大雅県議会副議長が出馬に名乗りを上げる中、同党県連の議論を待つことなく十中氏支援を表明した鳩山二郎衆院議員(福岡6区)の後援会共同代表が、代議士本人の暴走に愛想を尽かし、辞任したことが分かった。一枚岩を誇ってきた鳩山陣営に、大きな亀裂が入った格好だ。

◇  ◇  ◇

鳩山氏が十中県議会副議長の支援を表明したのは今月22日。その翌日、総務大臣をはじめ数々の要職を歴任した故・鳩山邦夫氏の時代から「鳩山ブランド」を支えてきた後援会の重鎮が、二郎氏の暴走に嫌気がさして鳩山後援会の「共同代表世話人」を辞任した。同団体の共同代表世話人(以下、「代表」)は事実上の後援会長とされ、一定の数の後援会関係者が、鳩山陣営を去る可能性がある。

27日、ハンターの取材に応えた鳩山後援会の前代表によれば、鳩山陣営が十中氏を支援するという噂が広がっていたため、今月20日に帰福した鳩山議員と面会。「任期途中で県議会副議長の重職を放り出すような人物は推すべきではない」と諭した上で、十中氏が10月に副議長就任祝賀会を開き多額の政治資金を集めたばかりであることも指摘し、国会議員として軽率な判断をしないよう求めていた。

その際、「検討します」と明言していた鳩山氏が、舌の根も乾かぬうちに十中氏支持を表明。後援会共同代表には何の相談もなかったたことから、23日朝になって釈明に訪れた鳩山氏の秘書に「共同代表世話人」の名刺を突き返し、「代表辞任と縁切り」を申し渡したという。怒り心頭の前代表は、次のように話している。

「私は、邦夫先生の頃から力を尽くして“鳩山”を応援してきました。今度の市長選は、自民党が割れるような状況になりつつあり、陣営としては慎重に動きべきだと考えていました。ところが、久留米では“鳩山後援会は十中を支援する”という話が、どんどん広がってきた。『どうなってるんだ』と東京の秘書に聞いたら、別の公設秘書が、商工会議所の会頭と組んで勝手なことをやっているという。商工会議所の会頭は、後援会の共同代表で選対本部長のはずですが、私は何も聞かされていないし、そもそも十中さんを支持することには反対。県議会の副議長に就任してカネ集めまでした人物が、1カ月かそこらで“市長選に出るから県議やーめた”では、あまりに非常識。久留米市民の理解や共感を得られるはずがありません。二郎代議士の将来ためにも、市長選で敵を作るようなまねをしてはいけないし、支持するならきちんと後援会に諮るべき。20日には、そうしたことを説いたつもりでした。代議士も「検討します」と約束してくれたので、慎重に後援会のコンセンサスを得るものと安心していましたが、翌々日に、いきなり記者団に十中支持の表明ですよ。もう勝手にしなさいということです。後援会の名刺は、秘書につき返しました」

久留米市長選を巡っては、原口剣生自民党福岡県連会長と原口和人久留米市議を兄にもつ元市議会議長の原口新五氏が出馬表明したことから、「原口一族による久留米支配だ」などと反発が広がっている他、10月5日に開いた副議長就任祝賀会からわずか1カ月で、副議長と県議の辞職願を封筒に入れて議会事務局に置き捨てにするという非常識な十中氏の行動に批判が集まる状況。保守分裂が確実となる中、十中氏支持を決めた鳩山二郎氏の後援会共同代表が辞任したことで、混乱に拍車がかかるものとみられている。

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