裁判と刑事告訴で揺れる政治学者・三浦瑠璃氏の夫の会社

「裁判だらけですね」――そう話すのは、太陽光発電システムなどを中心とした投資コンサルタント会社「T社」の関係者だ。

T社のトラブルと疑惑については、8月5日の配信記事「ざわつく女性政治学者の周辺|訴えられた夫の会社」で報じており、同社が刑事事件に関連しているのではないかという、情報を基づく内容だった。

T社を取り仕切るX氏は、才色兼備の政治学者として知られる三浦瑠璃氏の夫。菅義偉前首相や二階俊博元幹事長らとも関係が深いとされる三浦氏の夫とあらば、永田町でも注目される。

今回、独自に入手した、X氏が東京地裁で係争中の民事裁判の資料や周辺情報から、そのX氏の窮状が浮き彫りになった。

■メガソーラー発電所巡るトラブル

T社が争っている相手は、東京都に本社がある投資会社A社とその関連企業B社だ。今年4月、T社が投資会社に対して、貸し付けている2億円の支払いを求めて民事提訴したのだが、そこれまでには複雑な経緯があった。

2018年7月、T社は兵庫県福崎町にメガソーラー発電所を建設するという計画をぶち上げる。そこに10億円の投資をしたのが訴えられた投資会社A社だ。

裁判資料によれば、実質的には投資会社A社の関連企業B社が10億円を投資会社経由で、福崎町のメガソーラー発電所に特化したT社傘下のグループ3社と、2018年6月17日に交わした開発契約書に基づいて投資していたことがわかる。10億円のうち5億円は愛媛県の地銀からの融資、残りはM社などの自己資金だという。

A社はそのB社から手数料1億円を受け取る約束があったようで、T社側から支払いを受けた。福崎町のメガソーラー発電所の計画に実質的に必要な金額は7億円程度とされ、10億円から1億円を差し引き9億円。すると2億円が余剰となる。その2億円をT社はA社に返済せよと求めているのだ。だが、肝心の福崎町メガソーラー発電所の計画はまったく進んでいない。

■計画頓挫で刑事告訴

T社は、京都市の会社が進めていた福崎町メガソーラー発電所の土地や許認可(ID)を5億円で買収。その後、T社自身が完成させる予定だったことが裁判資料からは読み取れる。しかしT社は、京都市の会社との間でも紛争を起こしている。福崎町メガソーラー発電所予定地周辺の住民同意がとれないというのだ。

ある地元住民が、こう話す。
「当初は主に京都市の会社が開発準備にあたり、私たち住民への説明会も開催していた。その主体がT社に代わり、説明会も十分に行われなくなった。T社はアンケートなどを送ってきて、住民の意向を尋ねる姿勢をみせていましたが、不十分なものでまったく誠意を感じませんでした。最近になって、T社と京都市の会社がもめて裁判になっていると聞きました。正直、京都市の会社がやっていれば大きな反対理由もなく、同意したと思います」

T社と京都市の会社との民事訴訟は継続している模様で、福崎町メガソーラー発電所の土地やIDの買収には至っていないとみられている。要するにT社は、投資会社A社やB社に福崎町のメガソーラー発電所の開発を約束したにもかかわらず、頓挫したままになっているということだ。

投資したはずのメガソーラー発電所が完成しなければ、A社とB社の投資額10億円が焦げ付く。先述した裁判資料は、A社がT社を警視庁麻布警察署に詐欺罪で刑事告訴したことを示唆している。

■訴訟相手は元ソニー会長兼CEOの会社

T社の背後には、三浦瑠璃氏の華麗なる人脈が見え隠れする。だが、A社やB社も負けず劣らず。B社のホームページには、取締役議長という肩書で元ソニー会長兼CEOの出井伸之氏、取締役に元財務省理財局次長の小手川大助氏らが名前を連ねる。さらに「顧問」として、東京地検特捜部の元部長・大鶴基成弁護士の名前まである。

「B社は出井さんが実質的な創業者だそうです。向こうも投資に失敗とあらば、メンツもあるだろうし黙っていられないはず。三浦氏夫妻も冷や汗ものじゃないか。他の社員にも、訴訟のことは一切、しゃべっていない」(冒頭で登場したT社の関係者)

A社はT社に対してメガソーラー発電所の開発や投資の返済を度々求めたが、実行されていない。計画は事実上頓挫しているにもかかわらず、なぜか2億円の部分に限定して、逆にT社が民事訴訟でA社に払えと言って争うという不思議な状況だ。今後の展開に注目が集まっているのは言うまでもない。

 

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