兄はみずほFG社長|注目集める木原誠二官房副長官の人脈

岸田文雄首相が就任して3カ月。今月10日に発表されたNHKの世論調査では、岸田内閣を「支持する」が57%と前月より7ポイント上昇、「支持しない」は6ポイント下がり20%と好調をキープしている。

それを影でサポートしていると言われているのが木原誠二官房副長官。元財務官僚で当選5回、外務副大臣などを歴任してきた岸田派の中堅だ。安倍・菅政権後の表舞台に躍り出た木原誠二とは何者か――。

■スキャンダルにも動じないしたたかさ

「安倍・菅政権では強権的な政治手法が10年近く続いたが、岸田氏は一線を引くべく新しい資本主義を打ち出した。それを木原氏が財務省時代に培った役人人脈でうまく根回している。後手に回ることが多かったコロナ対策でも、先手を打っているのは木原氏の手腕によるところが大きい」と自民党幹部からも評価が高い。だが場外では、週刊新潮が昨年12月23日号で同氏のスキャンダルを報じている。

――<岸田総理の側近「木原誠二」官房副長官に隠し子疑惑 母娘とそろって“七五三”へ>――

「愛人」と「隠し子」の存在を暴露する内容だったが、妻子がいる木原氏は週刊新潮に対して<「私、ちゃんと育てるということでやっております。何の法律も犯しておりませんので……」>と奇妙な反論で急場をしのいだ。霞が関官僚特有のしたたかさだ。

■「令和の政商」大樹総研・矢島氏との関係

だが、木原氏にはしのげない過去もある。二階俊博元幹事長や菅義偉前首相との関係で知られる「大樹総研」のトップ、矢島義也氏が帝国ホテルで結婚式をあげた際の座席表。その中に、<外務副大臣 衆議院議員 木原誠二様>と記されていた。

同じテーブルには、当時官房長官だった菅前首相、遠藤利明元選対委員長、加藤勝信元官房長官、別のテーブルには二階氏(当時は総務会長)や野田佳彦元首相らの名前もあり、招待客の中でも最高ランクの位置づけだったことが分かる。なぜ木原氏が招待されたのだろうか?

木原氏のホームページに掲載されたプロフィールには『09年~12年、落選中の3年間、民間企業で営業マンとして経済の現場で働きながら、地元政治活動を継続』とある。確かに木原氏は、自民党が民主党に敗れ下野した2009年の総選挙で落選し、バッジを失った。この間の木原氏について、大樹総研をよく知る関係者がこう話す。
「落選中、木原氏は大樹総研の特別研究員とかいう形で面倒を見てもらっていた。おそらく2、3年はカネをもらっていたはず。年間で、それなりの額の小遣いをもらっていたということだ。矢島さんは木原氏に一目置いていて、将来役に立つと思っていたらしく、度々銀座の飲食にも誘っていた」

木原氏にとっての経済の現場とは、大樹総研の特別研究員のことだったのだろうか――。

矢島氏が、菅前首相や二階元幹事長らの威光をバックにして政界フィクサーとして立ち回り、業績をアップさせてきたことは本サイトでたびたび指摘してきた。まさに「令和の政商」なのだが、黒い噂も絶えない。

細野豪志衆院議員に渡った5,000万円もの不透明なカネの流れを巡って東京地検特捜部の捜査対象になったのを皮切りに、昨年特捜部に詐欺罪で立件された太陽光発電関連会社「テクノシステム」の事件、新型コロナウイルスの治療薬開発に絡む株価操作などで、関与が疑われてきた。「東京地検特捜部の今年最大のターゲットは、大樹総研じゃないのか」と噂される中、木原氏と大樹総研の関係に注目が集まるのは当然だろう。

■注目集める「銀行一家」

その木原氏の実兄である木原正裕みずほフィナンシャルグループ執行役(56)が1月12日、同グループの次期社長に就くことが明らかになった。だが、同じ日、みずほ銀行の法人向けネットバンキングで不具合が発生。昨年、9回ものシステム障害で金融庁から業務改善命令を受けた同行の先行きに暗雲が垂れ込めた格好だ。

木原氏は最近、自身のブログでこう述べている。
“最近考えていることは、「銀行の役割」についてです。実は、私は銀行一家で育ちました。祖父も親父もそして兄も皆な銀行員で、私だけが道を外したわけです”

木原氏兄弟の父親は、東京銀行とソフトバンク関連会社で役員を務めた経歴を持つバンカー。祖父や高祖父も銀行の幹部という家柄だ。「銀行一家」の華麗な系譜が築いた人脈を背景に政界、金融界で頂点を極めようとする木原兄弟の動きから、目が離せなくなってきた。

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