【永田町異聞】公明党・遠山元議員と五十歩百歩の議員がゴロゴロ

遠山清彦元公明党衆院議員が、無登録で貸金業を営み、謝礼を受け取ったとして在宅起訴された。遠山被告らは貸金業の登録をしていないのに、コロナ禍で業績が悪化した企業などを支援する公庫の特別融資を仲介していた。「関与したのは共謀分を含め111回に上り、手数料として約1千万円の利益を得ていた」とされる。

政治家がここまであからさまにカネを集める事件は珍しいが、永田町関係者の話によると、これは氷山の一角で似たようなケースはたくさんあるという。以下、ある議員秘書の打ち明け話。

◇  ◇  ◇

国会議員の事務所には、地元の後援者を中心とする中小企業から、政府の政策金融機関である日本政策投資銀行や日本政策金融公庫、国際協力銀行、商工組合中央金庫への融資依頼が寄せられる。

多くの議員事務所は支援者に対し、「何か要望があればいつでも言ってください。要望を相手側に伝えますから」などと格好の良いことを言っているものだが、よほどの大物政治家でなければ実際に国会議員が政府系金融機関に口利きして優先的に融資されるようなことは少ない。あくまでも金融機関の規則に沿って融資の決定がなされるからだ。

ただ、政府系金融機関の担当者は「明日、○○時に相手側に(審査結果を)伝えますので」と教えてくれるので、その前に企業側に融資の可否を伝えることができるという寸法だ。(ちなみに、裏口入学の依頼に対しても、関係先から1日早く合否を聞くという同じような手口で、「斡旋料」を稼ぐケースが昔からある)

そうした実態を知らない事業者は、「先生の力で融資が下りた」と勘違いして喜ぶ人がほとんど。融資が下りない場合でも、その理由や今後の対策などを教えれば感謝される。普通は、その見返りに金銭を受け取る事務所などないのだが、遠山被告の事務所では、「手数料」を取っていたため犯罪となった。捜査機関にとっては、立件のしやすい珍しいケースだった。

最大の問題は、仕事の受注や融資を望む多くの事業者が「国会議員にお願いすれば無理が通る」と思い込んでいるのを利用して、政治家側が不当にカネや票を得ることだ。

分かりやすい例が、形だけであれ結果が伴うことであれ世話をした企業に、「朝食会」や「励ます会」などと称して開く政治資金パーティのパーティー券を買わせ、事実上の見返りを得るやり方だ。

世話をした企業からパーティー券購入の形で支出を受けることは、遠山被告の行ってきた行為と五十歩百歩。無登録の融資斡旋なら貸金業法違反になるし、職務権限があれば贈収賄とみなされる。危ない橋を渡っている政治家は、決して少なくない。

政治団体の収支報告書を見ると、政党の幹部でもないのに多くのパーティー券を売りまくっている議員を見つけることができる。1回の「朝食会」で数千万円もの収入を得ている議員がいるが、一般社会ではありえない話だ。「文書通信交通滞在費」の明細提出も必要だが、政治資金収支報告書を作成するにあたって、政治資金パーティーにおける20万円以下の購入者を匿名にすることを認めている政治資金規正法の改正も急務と言えるだろう。

ここは「クリーンな政治」を掲げる公明党に、是非頑張ってもらいたいものだ。

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