三反園氏政治団体200万円不記載報道で南日本新聞への「お願い」と「反論」

”せっかくハンターの記事を後追いしてくれたのなら、きちんとした仕事をしていただきたい“――南日本新聞の直近の記事に対する反論と、「心からのお願い」である。

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ハンターは13日、鹿児島県医師会(池田琢哉会長)の政治組織「鹿児島県医師連盟」(同)が、令和2年4月に三反園訓衆議院議員の資金管理団体「みたぞのさとし後援会三訓会」(以下、三訓会)に寄附したとされる200万円が、三訓会の政治資金収支報告書に記載されていなかったことを報じた。配信したのは13日の午前5時。リードの部分だけを再掲しておきたい。(実際の記事はこちら⇒「鹿児島県医師会から三反園衆院議員側への200万円、収支報告書に不記載」)

 鹿児島県医師会(池田琢哉会長)の政治組織「鹿児島県医師連盟」(同)が、自民党二階派に入会した三反園訓衆議院議員の資金管理団体「みたぞのさとし後援会三訓会」に行った200万円の献金が、同団体の政治資金収支報告書に記載されていないことが分かった。政治資金規正法上の「不記載」の状態。三訓会の会計責任者に確認しようと議員会館の三反園事務所に取材を申し入れたが、出稿までに連絡はなかった。

他のメディアからの連絡や問い合わせはなかったため、三訓会の政治資金処理に関する別の問題を取材していたところ、14日朝になって鹿児島県内の複数の読者から「昨日の(ハンターの)記事を南日本新聞が後追いしてます」「ミナミも書いたんですね」「ちゃんとハンター読んでるんだ」などといった連絡が来た。その中の一人が送ってくれたのが下の画面。南日本新聞14日朝刊の記事だ。

 新聞記事ではさらりと「県医師連盟からの200万円を記載していないことが13日分かった」とあるが、「後追い」であることは紛れもない事実だろう。なにせ昨日の今日なのだ。「偶然だ」と強弁しても、説得力はない。

致命的なのは、ハンターが自社の配信記事で示した三訓会発行の領収書のことが、一切記されていないことだ。もちろん、県医師連盟が三訓会からもらった領収書の写しがなければ、この点に触れることはできない。南日本新聞が領収書の写しを県選管への情報公開請求で入手していたのかどうか分からないが、領収書を示して三反園氏側を追及していれば、上の画面にあるような生ぬるい記事にはならなかったはずだ。

ハンターの取材要請には応じなかった三訓会の会計責任者は、南日本の記者に対し「県医師連盟からの寄付(記事原文のママ)とすべきところを三反園氏からの寄付としていた。記入ミスだった」と答えたことになっている。ならば、ハンターが13日に配信した記事に添付した三訓会発行の領収書(下の画像参照)のことは、どう説明するのか?

 県医師連盟あてに領収書を発行しておいて、「三反園個人からの寄附だと思った」と言い訳は通るまい。

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医師連盟が三訓会に200万円の献金を行ったのは4月30日。一方、同団体の収支報告書では、たしかに南日本の記事にあるとおり、翌日の5月1日に三反園氏本人が同額を寄附したことになっている。(*下の画像参照)

 だが、医師連盟からの200万円と、三反園氏本人の200万円が同一のカネだったという証拠はどこにもない。それこそ、2日続けて“偶然”に200万円が、つまり計400万円が動いた可能性は否定できまい。なにより、三訓会は県医師連盟に対し、4月30日の段階で領収書を発行しているのだ。

ミスがあったにせよ、上掲の収支報告書を提出した以上、三訓会が三反園氏個人にあてて発行した領収書が存在する可能性はある。それはどこに行ったのか?もし個人あての領収書があったとして、三反園氏はその領収書を所得申告の際に利用したのではないか?三反園氏や三訓会は、通帳などを提示した上で、詳細な説明をすべきだろう。

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領収書まで発行しておきながら、政治団体からの献金と個人からの寄附をミスで取り違えたとする三訓会の政治資金収支報告書を、信用するのは難しい状況だ。そこで問題になるのが、度々報じてきた上掲の収支報告書の記載――「その他の寄附」――の項目である。

同団体がこの年に集めた政治資金3,035万円のうち、150万円は他の政治団体からの寄附。上掲の報告書では、残り2,885万円が個人からの寄附ということになっている。

この記載のままなら330万円が三反園氏個人からのもので、約9割にあたる2,555万円が報告書に記載義務のない5万円以下の「その他の寄附」(寄附者の確認ができないカネが、2,555万円もあるということ)。常識では考えられない集金実態に多くの政界関係者から疑問の声が上がっていたが、200万円が三反園氏からのものではないとすれば、個人からの寄附の総額は2,685万円となり、「その他の寄附」(2,550万円)が占める割合は95%にまでハネ上がる。

不可解極まりない集金実態と、あり得ない収支報告書の記載。三反園陣営の政治資金処理は、信頼性ゼロということだ。

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ということで、南日本新聞に一言。報道の使命が「権力の監視」であるなら、疑問点を権力側に提示し、最後まで追求するのが本来の仕事だろう。それを、権力側の言い分を鵜呑みにする格好でたれ流してしまえば、まさに権力側の思う壺。報道が権力側の言い訳を宣伝することになる。

そうした意味で、「単純なミス」で片づけられてしまった今回の新聞記事は、あまり褒められた内容でない。むしろ、後追いなどしてもらわない方がよかった。

もう一つは「お願い」なのだが、後追いするのなら、「ハンターが報じた」か、それがどうしても嫌なら、せめて「ネットメディアが報じた」くらいは書き添えてもよかろう。ハンターは、貴紙が先行して記事にした件について報じる場合は、「南日本新聞が報じた」ことを明記しているはずだ。ネットメディアは玉石混交で、下に見たくなる気持ちがあるのは分かっている。しかし、筋は通すべきだ。

(中願寺純隆)

 

 

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