【速報】北海道議会議員がSNSでヤジ原告ら罵倒|元総理殺害にからめ名指しで「蛮人」

発生から丸3年が過ぎた首相演説ヤジ排除事件で、現職の北海道議会議員が国賠訴訟の一審原告らを「蛮人」などと罵倒し、札幌地裁の判決を批判していることがわかった。一連の発言は安倍晋三元首相殺害事件以降、複数回にわたって議員自身のツイッターに投稿されていた。

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《大杉雅栄と桃井希生が薄ら笑う姿が想像出来て歯痒さが増す。/広瀬孝は蛮人に自戒の機会を与えなければならなかった》

7月12日午後に上のような文章をツイッターに投稿したのは、北海道議会の道見泰憲議員(自民、札幌市北区)。同8日に安倍元首相銃撃事件が発生したことを受け、本年3月に言い渡されたヤジ排除国賠訴訟の一審判決を批判した趣旨の投稿とみられる。今月14日付の本サイト記事で報告したネット空間の言説と同様、排除を違法と断じた判決により警備が萎縮して銃撃事件を招いたという主張のようだ。

同議員のアカウントには当初「ご冥福をお祈り致します」など追悼の文言が書き込まれていたが、事件当日の夜になって「表現の自由らを盾に隣国の為に働いてきた擬国民に告ぐ」「君たちは、してはならない策を実行してしまった」と、意味ありげな投稿が登場。さらに「言論の自由だ?/表現の自由だ?/勘違いも甚だしい」と感情的な書き込みが続き、3日が過ぎた同11日にヤジ国賠判決を批判する投稿が配信された。

11日の投稿で道見議員は、一審判決を言い渡した札幌地裁の廣瀬孝裁判長(当時)に「君の職責の過失を憂う」と呼びかけ、一審原告2人の氏名を明記した上で「そんな自由がないことを論ずべきだったのだ」と訴えている。「そんな自由」が何なのかは具体的に示されていないが、文脈から「言論の自由」「表現の自由」を指していることはあきらか。翌12日には冒頭に引用したようなツイートで同じ主張を重ね、一審原告2人を「蛮人」と表現するに到った。同議員は事件後の投稿で安倍氏射殺の容疑者も「蛮人」と呼称しており、ヤジ排除被害者と犯罪被疑者とを同列に論じていることがわかる。

道見議員のツイッターアカウントは「フォロワー」250人ほどで、個々の投稿への「リツイート」や「いいね」は決して多いと言えず、少なくともここ1年ほどは1投稿あたり30件に届いていない。このため一連の発言はこれまでほとんど話題にならなかったが、ここに来てそれが表面化したのは、国賠原告らでつくる「ヤジポイ」チームのメンバーが今月19日に今回の投稿を“発見”したことによる。同20日夜にツイッターのヤジポイアカウントでこれが報告されると、リツイートで事実が拡散されるとともに「人権侵害」「名誉毀損」などの批判コメントが相継いだ。ヤジ排除事件が起きた当日に同議員が投稿したとみられるツイートも掘り起こされ、のちの国賠原告らが写真つきで「国賊」と評されていたことがわかった。

これらの投稿について21日午前、札幌市にある道見議員の事務所に問い合わせを寄せたところ「こちらではよくわからない」との対応。担当者は同議員に確認をとっているところといい、同議員の見解が伝わり次第、追って本サイトで報告したい。

道見泰憲議員(55)は札幌市出身。2015年の統一地方選で北海道議に初当選(現在2期目)。公式サイトなどでは「北海道を強くする北の元気玉」を自称している。おじは元道議の道見重信氏(77)。

(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。

 

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