「統一教会」と「女性暴行」で揺れる愛媛県議会|原因は2人の元議長

愛媛県議会が揺れている。混乱の原因となっているのは、現在の第110代議長・渡部浩県議と第100代議長・岡田志朗県議の2人だ。

■旧統一教会を擁護する渡部元議長

これまで旧統一教会(現在の世界平和家庭連合)との関係が問題視されていた渡部県議は、2021年に旧統一教会のダミー団体とみられる「日韓トンネル推進愛媛県民会議」の賛助会費1万円を政務活動費から支出。教団のダミー団体「ピースロード」のイベントに参加して2回分のガソリン代とダミー団体「世界平和連合」が発行する「世界思想」の年間購読費として1万2,936円、ダミー団体「愛媛県平和大使協議会」へも年会費1万2千円を支出していた。

さらに、2020年にも「日韓トンネル推進愛媛県民会議」に会費を支払い、日韓トンネル書籍を30冊(9,000円)購読。2019年の愛媛県日韓トンネル推進県民会議で挨拶する様子が、一般社団法人PEACE ROAD in Ehimeのホームページから確認できる。

ある県議会関係者が、同県議のこれまでを振り返ってこう話す。
「愛媛県では、四国新幹線、大分県との九州トンネル、豊後伊予連絡道路が課題になっている。だが渡部県議は、不思議なことにかなり以前から日韓トンネルに精力を注いでいた。先に新幹線や九州とのトンネルでしょうがと指摘されても、日韓トンネルは大事なことだと言い張っていた」

10月5日に記者会見した渡部県議は、「旧統一教会の霊感商法というが1980年代のことだ」「(旧統一教会が)いいことをしているという判断で、そういうところに講演を聞きに行った」と述べ、旧統一教会を擁護するような発言を連発。政務活動費は税金から支出されているのだが、「(旧統一教会のダミー団体の本は)自分の支援者に配布したこともある」などと、旧統一教会の「布教」までしていたことを自慢げに語った。

今後については「自民党の指示に従います、旧統一教会は疑われるような関係になることはしない」と述べたというが、別の県議会関係者は、「自民党の愛媛県連では、処分や離党すべきではないかとの意見もあり、渡部県議が党の指示といっても……。それにさらに不安になることが渡部県議にはある」と懸念を示す。その理由が、岡田県議と渡部県議との関係だ。

■女性への暴行で訴えられた岡田元議長

岡田県議については、交際女性への暴行などで民事提訴されたことをお伝えした(⇒「暴行で女性に訴えられた愛媛県議会元議長|訴状が示す被害実態 」)。その裁判が県議会に大きな影響を与えているというのだ。

岡田県議を提訴している女性側の弁護士は、「岡田県議に引き連れられて、女性が当時経営していた飲食店に多くの県議が通っていた。女性が岡田県議から暴行やセクハラ、パワハラなどを受けた現場を見た、聞いた、あるいは事情を知っているという県議の存在が複数、確認できた」と話す。

10月末にも公判が予定されており、女性側の弁護士は岡田県議とともに飲食店に行ったことがある県議を証人出廷させるように裁判所に申し出る意向があるという。ある県議が、こっそり打ち明ける。
「岡田県議と飲食店に一緒に行ったという県議には軒並み電話が来ているようです。情報によれば、県議10人以上が証人申請されるとのこと。岡田県議と店に行った、行っていないは関係なく、来年春には統一地方選もあり、本当に迷惑。それでなくとも渡部県議が旧統一教会やダミー団体とどっぷりだったことがバレて県議会の信用はガタガタ。彼は旧統一教会は悪くないともとれるような発言を記者会見で行い、火に油を注いだ。来年の統一地方選は大変なことになる。おまけに渡部県議は岡田県議ともに飲食店に通い、訴えを起こした女性とも親しい。彼こそ、県議会を代表して、証言すべきだ」

民事訴訟といえども、裁判所から呼出状が届き正当な理由がなく証人を拒否した場合、10万円以下の罰金や過料という制裁を受けることがある。県議会では、「呼出状が届けば出頭もやむなし」という声が出ているという。法廷で証人となれば、“嘘をつかない”という「宣誓」の上で証言することになる。県議は公職。裁判所からの証人出頭を拒否したり「偽証」はありえないと考えるのは当然だろう。

女性側の訴状にある《岡田氏が1万円札1枚を投げつけ「お前はセックスマシーンだ」と強引に性交渉をさらに要求。原告が「あなたの奥さんにこんなことするのか」と詰問したところ「できるわけがない」と言い、強引に性交渉を余儀なくされた》、《原告と被告間で口論となった。被告は烈火のごとく怒り、鬼の形相で、原告に襲い掛かってきたことがあった。その際、被告は原告の正面から力任せに原告の首を絞めた。被告があまりに強く原告の首を絞めたので、同人の指が原告首に食い込み、被告の親指の力で原告の喉ぼとけが押しつぶされそうになった。懸命に自らの指を被告の指と首の間に入れ、何とか難を逃れたが、首には絞められた跡が残った。その2か月後、2013年11月と12月にも、被告から首を絞められた》という訴状の中身の真偽も、そこで明らかになるはずだ。

初公判で岡田県議は、女性側の主張を全面的に否定。その後も同様の状況で、女性への「反訴を検討」という情報もある。「証人出頭要請・県議10人以上」という仰天の情報で愛媛県議会はさらなる混迷に陥っている。

「旧統一教会」に「女性への暴行」――2人の新旧「議長」は、「粗製乱造」の結果だったと言わざるを得ない。

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