苦境に立つ後藤田正純衆院議員|徳島知事選出馬意向に地元県連から厳しいダメ出し

自民党のベテラン・後藤田正純衆議院議員が、来年春の徳島県知事選への出馬に意欲を燃やしている。

後藤田氏といえば妻は人気女優の水野真紀さん。ただし、妻ではない女性を議員宿舎に「お持ち帰り」するなどスキャンダルで知られることから、「徳島の恥と地元では呼ばれています」(後藤田氏の支援者)と手厳しい批判の声が絶えない。

そんなプライベートでの問題が「身体検査」で引っかかるのか、当選7回ながら閣僚経験も自民党の重要ポストもなし。昨年10月の衆議院選挙では、小選挙区(徳島1区)ではじめて敗北を喫し、比例復活でかろうじて8期目を迎えた。政治的には「下り坂」ということになるが……。

◇   ◇   ◇

周囲の厳しい視線を知ってか知らずか、後藤田氏本人は知事選出馬に意欲満々のようで、10月14日に配信された『後藤田正純衆院議員、徳島県知事選に含み』という四国放送のネット記事を引用する形で、「正しい徳島 楽しい徳島 安心な徳島 取り戻したい 徳島から一歩先の日本を 徳島再生!県政刷新!」とツイートする。(*下が後藤田氏のツイッターの画面)

 「知事選に出るのは自由ですが、後藤田氏にはもう行き場がありません」と話すのは、地元の自民党県議だ。現在の徳島県知事・飯泉嘉門氏は現在で5期目。さすがに6期目はなく、昨年の衆院選では国政転出も噂された。すでに自民党は次期知事の候補者選定を内々にはじめている。

「三木亨参院議員で行くか、飯泉知事が農林水産省から引っ張ってきた勝野美江副知事で行くかのどちらか。勝野副知事は意欲十分ですが、今から自分が知事になるかのような態度、振る舞いで、飯泉知事同様に評判がよくない。三木氏が手を上げれば、おそらくそちらに流れるのではないか」(同県議)

こういう状況で、自民党の徳島県連が後藤田氏を推すとは考えにくい。昨年の衆院選の前には、山口俊一県連会長と県連幹部が自民党本部を訪ねて、後藤田氏に関する県議団からの「申し入れ書」を手渡した。

後藤田氏について、次期衆議院選挙で「間違っても後藤田正純氏を自由民主党の公認候補とすることのないよう」と異例の注文。「申し入れ書」には「連判状」もつけられており、自民党県議全員が署名をしていた。

「申し入れ書」では、過去の「不倫」「結婚詐欺」の報道に触れて「徳島県選出の国会議員として資質的にも人間的にも全くふさわしからず人物」と厳しく糾弾、「噓とデタラメにまみれた言動」とまで言い切っている。

結局、昨年の衆議院選挙で後藤田氏は、「現職優先」の慣例から自民党の公認候補とはなったが徳島県連は「自主投票」。妻の水野真紀さんも後藤田氏の応援に入らず、小選挙区で落選となった。

こうした状況下、徳島県内では数少ない“後藤田派”とされていた徳島市の遠藤彰良氏が、一昨年の市長選で女性の新人候補に敗れる。その後、遠藤氏は徳島県知事選の出馬を模索していたが、後ろ盾になるはずの後藤田氏があっさり手の平を返す。

「当初、後藤田氏は次期知事選に遠藤氏の擁立を検討していた。遠藤氏も市長から知事に転出したいと今も活動している。だが、自分の居場所がなくなりそうな後藤田氏は、急に知事選に意欲を見せ始めた。節操のなさには開いた口が塞がらない」(前出・自民党県議)

後藤田氏が知事選に意欲を燃やす理由は、他にもある。かつて「石破派」に所属していた同氏は、現在茂木派所属だ。「ところが」、と自民党茂木派の閣僚経験者が呆れ顔にこう話している。
「昨年10月の衆議院選挙で自分が劣勢だと知ると、すぐに石破茂氏を応援に招いた。これまでずっと『石破氏を総理に』と言っていたくせに、選挙で比例復活してバッジを確保すると、石破派が石破グループとなったタイミングで茂木派に逃走。そこで、後藤田は大臣ポストを狙った。だが、比例復活の出戻りが大臣になれるほど永田町は甘くない。我慢がきかない後藤田は、知事選出馬をぶち上げた。今は、茂木幹事長が後藤田の記者会見を止めている段階だ。『また内閣改造があれば、派閥推薦するから』となだめている。派閥推薦だと、比例復活組でも大臣になれる可能性がある。しかし、茂木派も岸田派や麻生派と人数が拮抗。茂木さんは人数を減らしたくないから、後藤田にストップをかけているだけでしょう。当然、徳島の情勢も理解しているはずで、後藤田が知事選で勝機を見つけるのが極めて厳しいことも分かっている」(自民党の閣僚経験者)

 

この記事をSNSでシェアする

関連記事

注目したい記事

  1. 鹿児島県医師会(池田琢哉会長)の男性職員(10月末で退職。以下、「男性職員」)が、新型コロナウイルス…
  2. 国会議員であれ地方議員であれ、政治家は法令を作る側の立場にある。そうした人たちが、法律や条例の規定を…
  3. 旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)に対し宗教法人法による「質問権」を行使したことを、永岡桂子文部…
  4.  この11月に創刊80周年を迎えたブロック紙・北海道新聞(札幌市、宮口宏夫社長)で、同社労働組合が実…
  5. 札幌高裁で国家賠償請求訴訟の控訴審が争われている首相演説ヤジ排除事件で11月中旬、同訴訟の当事者など…




LINEの友達追加で、簡単に情報提供を行なっていただけるようになります。

ページ上部へ戻る