三浦清志容疑者・瑠麗夫妻の前途多難

2021年から本サイトで疑惑を追及してきた国際政治学者・三浦瑠麗氏の夫で、投資会社「トライベイキャピタル」の代表を務める三浦清志容疑者が横領の疑いで東京地検特捜部に逮捕されてから2週間が経過した。
逮捕時、三浦容疑者は代理人の渥美陽子弁護士を通じ「再生可能エネルギープロジェクトの開発というリスクの高い業界にあって、当初予定された利益を生み出せなかった点について反省すべき点はございますが、私は業務上横領にあたるような罪を犯したことは決してありません。(中略)私は、今後とも無罪を主張してまいります」とコメントを発表。否認を貫く意向を示した。

トライベイキャピタルと同じ場所にオフィスを構えているのが、瑠麗氏が経営する「山猫総合研究所」。瑠麗氏は同社のホームページに「私の夫である三浦清志が逮捕されたという事実を知りました。引き続き捜査に協力する所存です。家族として夫を支えながら推移を見守りたいと思います」とのコメントを出した。夫を信じる殊勝な妻ということのようだが、前途多難。三浦夫妻に向けられる世間の目は厳しい。

◇   ◇   ◇

清志容疑者が横領したとされる金額は4億2千万円。同容疑者が否認を続けた場合どうなるのか、東京地検特捜部OBの弁護士は次のように指摘する。
「否認事件になると検察は小菅拘置所からの保釈など、まず認めない。日産自動車のカルロスゴーンや元法相の河井克行受刑者の事件でもそうだったが、否認を続けたことで検察は保釈を認めなかった。裁判のメドが立ち保釈許可が出ても、ゴーン氏の場合は10億円、河井受刑者は5千万円と保釈保証金がびっくりするような額になる。仮に保釈が認められるとすれば、裁判がはじまる前に争点を絞り込む公判前整理手続きが開かれ、その結果がある程度みえてきた時点だろう」

検察が保釈を認めないとする具体的な理由としては、「罪証隠滅」「口裏合わせ」などが挙げられる。三浦容疑者の事件は、太陽光発電事業への投資資金を「マーキス」(本社:東京都千代田区)やその関連会社「メガキャピタル」(本社:東京都港区)から得て、それが別のことに使用されたというものだが、被害者は“1つの事業体”とみることができる。トライベイキャピタルの事情に詳しい関係者は、こう話す。
「今年1月、三浦容疑者は特捜部のガサを受けた直後に、人を通してマーキスやメガキャピタルに対して『和解できないか』と探りを入れていた。しかし、三浦容疑者と2社の民事裁判は泥沼状態。『この期に及んでなんだ』と2社は態度を硬化させた。三浦容疑者は慌てるばかりで打つ手がなくなり、逮捕された」

講談社「フライデーデジタル」では、三浦容疑者が新型コロナウイルス対策の「家賃支援給付金」520万円を不正に受領したのではないかとも報じられている。同じところに事務所を構える瑠麗氏に疑惑の目が向けられるのは必至。それどころか、永田町ではこの先、捜査の手が瑠麗氏や政界にも伸びるのではないかという噂で持ちきりだ。自民党のベテラン議員が、自身の見立てを披露する。
「三浦容疑者の太陽光発電事業は、容疑者本人が逮捕時に発表したコメントでも認めているようにリスクが大きいもの。投資を募るのに必要なのは、まず信用。そこで一役買っていたのが、親しい政治家が多い瑠麗氏だった。永田町では周知の事実だ。業務上横領で得たカネの使途が、瑠麗氏や政治家に向けられたものということになれば、捜査の範囲が拡大する可能性もある。そうした状況に、三浦容疑者がどこまで耐えて否認が続けられるか――」。

三浦容疑者については、政界のフィクサーと呼ばれる大樹総研のトップ・矢島義也氏や、武田良太元総務相との関係も判明。特に武田氏とのつながりでは、福岡県川崎町の太陽光発電システム建設に絡んで同氏の自民党支部に三浦容疑者がかつて代表を務めていた「セーフレイ・ジャパン」が、政治資金パーティーに協力する形で100万円を提供していたことが分かっている。

「三浦は、矢島氏や武田元総務大臣と親しい関係にあった。太陽光という共通点もある。特捜部には、太陽光をキーワードに関係者を一網打尽にしたいという狙いがあると聞いている。すでに、大樹総研側には家宅捜索が入っており、特捜部はある程度の証拠を握っているはず。大臣経験者(武田氏のこと)まで届くのなら、特捜部はさらに力を入れてくるだろう。特捜部は東京五輪汚職関連で全国から応援の検事を集めていたが、その捜査は終了した。しかし、また応援を集める予定があるそうで、狙いは定まっているとも思える。コロナ関連の給付金に疑いが生じているのなら、同じところにある瑠麗氏の会社も、当然特捜部は調べるでしょう」(前出・東京地検特捜部OBの弁護士)

三浦容疑者の目の前に突き付けられているのは、保釈の問題だけではない。一般論でいえば、否認を続けると裁判では無罪か実刑判決かのどちらかになる。政界でいえば、鈴木宗男参議院議員の受託収賄事件は最後まで否認を貫いたため、検察の求刑は厳しいものとなり、裁判では実刑判決となった。前出の東京地検特捜部OBの弁護士は、「三浦容疑者がこのまま否認となれば、4億2千万円と高額な事件なので検察の求刑は3年から4年くらいじゃないか。コロナ関連の給付金を巡る不正があるのなら、特捜部が再逮捕や追起訴をする可能性がある。そうなれば、三浦容疑者はますます無罪を勝ち取ることが難しくなる。コロナ給付金の原資は税金。特捜部の追及はよけいに厳しくなる」と話す。

実刑判決の回避は困難とみられる三浦容疑者とそれを支えるという瑠麗氏。今後、特捜部の調べにどう対応するのか、注目である。

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