留学生1,600人不明の東京福祉大。進路担当者の苦悩

留学生約1,600人の所在が不明となり、国からの今年度の助成金が全額不交付になった東京福祉大学。
学校運営に大きな支障が出るのは必至だが、内部では新たな問題が浮上している。

 

留学生の進学先はどうなる?

大学進学前の準備教育として設置された「日本語別科」(以下、別科)で学んでいた留学生が相当数いるのだが、今回の問題を受け、同学内部での進学ができない状況になっているのだ。進路指導の担当者は、別科で学んできた留学生の進学先に頭を悩ませているという。

留学生を多数受け入れている大学に設置されているのが、準備教育として1年から2年の間日本語を習得させる「別科」だ。大学は一旦別科で学ばせた後、同じ法人内の大学や専門学校に内部進学させる。いわば「囲い込み」のようなものである。

 

東京福祉大学のHPでは別科について、次のような説明が記載されている。

《東京福祉大学外国人留学生日本語別科では、東京福祉大学進学のために日本語能力を養い、大学入学後の学習に必要な文章力・読解力を修得し、さらに日本の産業・文化への幅広い理解と教養を身につけることを目的としています。》(一部抜粋)

ちなみに東京福祉大学には、4つのキャンパスがあり、それぞれに別科がある。

 

留学生にとっては、1、2年通った環境で進学できることもあり、そのままエスカレーター式に内部進学するケースが多い。問題発覚以前の東京福祉大学でも、別科生の多くが東京福祉大学や系列の専門学校に進学していた。

この状況で頭を抱えるのは別科の進路担当者。これまでは別科に入れば進学先は決まっていたようなものだが、内部進学ができないとなれば、外部に進学させるしかない。

ただし、これまでほとんどが内部進学であったため、新たな進学先となる外部の情報が少なく、別科生が希望する専門過程を持つ、他大学や専門学校の情報を揃える必要がある。
進学先が決まらなければ、在留許可の更新ができないのだから、進路担当は必死にならざるを得ない。

 

結局、今後も不透明な進学先

九州の専門学校にも、“どの程度の日本語能力があれば合格できるのか”などの問い合わせが入っているという。

ある関係者は「内部進学できない留学生が各地に散らばってしまい、大変なことになっている。宮崎や長野などの地方の専門学校へも問合せしている」と話す。

東京福祉大学のドタバタ劇を知る福岡県内の専門学校関係者は、「(同大の)杜撰な教育環境も報道で知った。同大別科からの受け入れは、敬遠するところが多いのではないか」と話している。

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