田川市環境政策課に公文書毀棄の疑い

 ごみ収集運搬の業務委託先を決めるプロポーザルの件で疑惑まみれとなった福岡県田川市の環境政策課が、業者選定までの過程を示す重要な文書を廃棄していたことが明らかとなった。公文書毀棄の疑いがある。

■不透明な選定過程にさらなる疑惑

 市議会に設置された百条委員会でも解明されなかった「一般廃棄物(ごみ)収集運搬業務委託業者選定プロポーザル」を巡る疑惑。これまで報じてきたとおり、背景にあったのは、今年4月の市長選挙で落選した二場公人前市長のもと、他の自治体なら普通に開示される関連文書を頑なに隠そうとする市民生活部環境対策課(現・環境政策課)の異常な姿勢だった。

 そうした中、今年7月まで同課の課長を務めていた池口芳幸氏が昨年、プロポーザルで選定された早雲商事(田川市)のゴルフコンぺ会場を予約した上、幹事として競技そのものに参加。さらに同課清掃係技術主査まで同じ組でプレーしていたことが判明し、度を超えた「官業癒着」の実態に、プロポーザルの正当性を問う声が上がる状況となっていた。

 “問題のプロ―ポーザルを実施するまでの過程で、事前の情報漏洩や不正があったのではないか”――疑いを持ったハンターは先月17日、田川市に以下の2点についての開示請求を行っていた。

・田川市が実施した一般廃棄物(ごみ)収集運搬業務委託の業者選定プロ―ポーザルの実施方法を決める過程で参考にした文書。
・同プロポーザルの実施方法、審査項目、配点を決めるまでの過程が分かる文書。

 官営で行っていた事業を受託する民間業者は、作業人員やパッカー車と呼ばれるごみ運搬車両などの準備が必要だ。一方、事業を委託する役所側は、プロポーザル審査の方向性を決めるための基礎資料――例えば、人件費や事業の効率的かつ適正な運営をするための経費見積りをする際の参考資料や各種データの入手が必要となる。従って、参考文書は必ず存在する。それらの参考文書を、プロポーザルで有利になるよう、選定を予定していた業者に提出させていた可能性もある。そう考えたハンターの開示請求に対する田川市環境政策課の答えが、下の7月28日付非開示決定通知である。

 「田川市が実施した一般廃棄物(ごみ)収集運搬ん業務委託の業者選定プロ―ポーザルの実施方法を決める過程で参考にした文書」の非開示理由は『廃棄したため』。つまり、参考にした文書は存在していたが、『廃棄』したというのだ。文書開示に立ち会った環境政策課の担当職員に廃棄した理由を問い質したところ、返ってきたのは、情報公開制度が規定する“公文書”の意味が全く理解できていない驚愕の答えだった。

 公文書ではないからです」――プロポーザル実施までの過程で、環境対策課として参考にした文書はあったが、それらは『公文書ではない』という主張だ。しかし、これは絶対に容認できない暴論。いったん事業実施のための参考資料として利用したということは、組織内で共有されたということ。つまり、その時点で「公文書」としての要件を満たしていたことになるからだ。“公文書毀棄だ!”として担当職員に間違いを厳しく指摘して事実関係の確認を求めたが、1週間たった現在まで何の回答もない。

 「同プロポーザルの実施方法、審査項目、配点を決めるまでの過程が分かる文書」については「作成していない」という結論だったが、これもあり得ない回答。議論もないまま、いきなり審査項目や配点基準が決まるわけがない。

 おそらく「公文書ではないから廃棄した」は、意図的な廃棄を糊塗するための苦し紛れの理由。「作成していない」という同課の言い訳も、まったく信用できない状況だ。公文書毀棄の可能性が、極めて高いと言わざるを得ない。

 

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