【2020東京都知事選】N国・ホリエモン新党の所業は許されるのか?

条件さえ満たしていれば、誰もが選挙に立候補できる自由がある。決められたルールさえ守れば、基本的に選挙期間中の活動も自由だ。だが、選挙は民主主義の原点であり、税金を利用して実施される大切な政治参加の機会。おふざけが許されるとは思えない。

下は、5日に投開票を迎える東京都知事選挙のポスター掲示板。新宿・都庁前では、22人の候補者のうち16人がポスターを掲示しており、取材した日に確認したものの中では、もっとも掲示数が多い場所だった。

注目を集めているのは、「NHK」や「ホリエモン」を前面に出してバカげた振る舞いに及んでいる複数の候補者。ご覧のように、「ホリエモン新党」という政治団体の公認で立候補した「NHKから国民を守る党」(以下、N国)の代表のポスターの左右には、同じくホリエモン新党から出馬した新人のポスター(?)が貼ってあり、その2枚には候補者の顔写真も名前もない。

300万円の供託金を積んで立候補しておきながら、作成したポスターに自身の写真はもちろん、名前さえ載せない人がいるというのだから呆れるしかない。“ホリエモン”を利用して売名に励む、N国の代表者を際立たせるための行為であることは明らかだろう。

N国の代表者は、テレビの政見放送で実名を出して不倫の実演をやっていたが、これは政策とも政治信条とも関係がない、ただのばか騒ぎ。選挙を愚弄するにも程がある。もちろん、こうした輩に政治を語る資格などない。

売名目的にしかみえない候補者の愚行に疑問を抱いているのは、記者だけではないはずだ。ポスターの記載内容や政見放送の在り方について、一定のルールを設けるべきだろう。選挙が税金を使って実施されていることを、忘れてはなるまい。

 

 

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