止まらぬ永原譲二大任町長の暴走|「積算書」非開示で責任逃れ|「し尿処理行政」私物化の疑いも

存在する公文書を「ない」と偽り、嘘がバレると「非開示」にして隠蔽――。公共事業を巡る永原譲二大任町長の暴走が止まらない。

福岡県への情報公開請求によって、田川郡内にある8市町村で構成する「田川郡東部環境衛生施設組合」(組合長:永原譲二大任町長。田川市、大任町、川崎町、添田町、赤村、糸田町、福智町、香春町で構成)が、大任町に事務委任して整備を進めるごみ処理3施設(汚泥再生処理センター、ごみ処理施設、最終処分場)のうち、し尿処理施設である「汚泥再生処理センター(田川地区クリーンセンター)」の工事積算書が存在することが判明(既報)。積算書は、永原組合長が「日本中さがしてもない」と断言してきたものだった。

ハンターが改めて「積算書」の開示請求を行ったところ、同町は、その存在を認めた上で「非開示」を決定。県が既に公表した文書を、大任町が非開示にするという不合理な対応で隠蔽姿勢を露わにした。さらに新たな「強要」の疑いも浮上している。

■機能不全の「情報公開制度」

県の情報開示を受けて、ハンターは先月22日、大任町に対して「汚泥再生処理センター、ごみ処理施設、最終処分場のそれぞれの建設工事の業者が提出した積算書」を開示請求した。これに対する回答が下の『公文書不開示決定通知書』である。

 ごみ処理施設と最終処分場の積算書については不存在。しかし、理由の冒頭には「当該資料については、法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの又公開することにより、事務作業の適正な遂行に支障を及ぼすため」とあり、これは「存在するが非開示」ということを示している。つまり、大任町として『当該資料』が汚泥再生処理センターの積算書であることを認めたということだ。念のため大任町の「し尿処理・じん芥処理・埋立処分場施設建設室」の室長に確認を求めたところ、いったんは当該資料が積算書であるというハンターの考え方に同意していた。

県が公表した文書を町が非開示にするのは不合理。追及したが、最後には「文書で質問しろ」と言い出す始末。情報公開において説明責任を負っているのは役所側。開示資料の内容や意味について聞くたびに、文書でやり取りするなどという非常識な話は聞いたことがない。情報公開についての認識に欠ける永原町政らしい展開となった。これでは、まともな行政機関とは言えまい。

■隠蔽文書 — 「積算書ではない」と強弁

今年3月、ハンターが県に提出した開示請求には次のように記載している。

・福岡県大任町が整備している汚泥再生処理センター、ごみ処理施設、最終処分場の、それぞれの建設工事に関する直接工事費(材料費、労務費、直接経費)、間接工事費(共通仮設費、現場管理費)、事務費、付帯工事費、一般管理費の詳細を積算した文書

これに対し、県が開示したのは計492ページに上る「大任町汚泥再生処理センター建設工事 設計内訳明細書」。内容を見た上で担当課に確認した際、県は「積算書と認められます」と明言し、該当文書が『積算書』であることを認めていた(*下の画像参照)。

 問題の積算書は、ハンターと同時期に情報開示請求していた田川市、川崎町、糸田町の議員らにもデータの形で渡されており、すでに公開済みの公文書だ。今回、大任町が保有していることだけは認めた「建設工事の業者が提出した積算書」は、会計検査院が「循環型社会形成推進交付金」を活用した、し尿処理場の建設工事費を検査し、不正に請求された36,003,000円の返還を大任町に求めた際に県が同町から提出を受けたもの。永原町政がどう強弁しようが、紛れもなく「積算書」なのである。

「積算書」を開示請求され、その存在を認める非開示理由を明記しながら、「積算書ではない」と言い出す矛盾――。狂った行政運営によって、莫大な税金が投入された公共事業の実態が闇に葬られれるようなことがあってはなるまい。

■し尿処理行政の「私物化」で地元騒然

ところで、積算書が見つかったし尿処理場の管理・運営を行っている一部事務組合「田川地区広域環境衛生施設組合」は、田川市郡の1市8町で構成されており、組合長は永原譲二大任町長。永原氏は、し尿処理場の管理・監督権だけでなく、業者の許可権まで含む強大な権力を握っており、独裁的な動きが可能になる仕組みだ。適正、適法な権力行使なら地域住民も納得するのだが、今年3月から、歪められたし尿処理行政に関する様々な情報提供や批判の声がハンターにも寄せられている。

2カ月あまりの取材を通じて明らかになったのは、永原氏によるし尿処理行政の私物化。「強要」を伴うとみられるその実態については、近く詳細を報じる予定だ。

 

 

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