憶測呼ぶ三反園訓前鹿児島県知事の“朝立ち”

先月12日に行われた鹿児島県知事選挙で、自民、公明両党の推薦を得ながら無所属新人の塩田康一氏に2万9,000票あまりの差をつけられ再選を阻まれた三反園訓氏。「鹿児島2区で衆院選を狙うんじゃないか」「次の参議院選挙だろう」などと、その身の振り方に注目が集まっていたが、前触れもなく始まった本人の動きが、関係者の憶測を呼んでいる。

■謎のマスク男

鹿児島市内でも通行量の多さで知られる交差点に、早朝から佇むマスク姿の男性。時折り申し訳なさそうに右手を少し挙げて、通勤途中のドライバーに小さく手を振る。政治家の朝立ちのように見えるが、のぼり旗もなければ、印刷物を配ることもない。「ありゃ、誰だ?」と車の中からながめる人たちをよそに、男は1時間ほど“活動”を続けた。

■三反園氏「朝立ち」の狙いは?

翌朝も同じ場所に立つ男性。マスクをしていなかったことから、ようやく何者かが分かった。

「ただの人」(自民党の関係者)になった三反園氏が、29日朝から鹿児島市内の街頭で、いわゆる「朝立ち」を始めたのである。31日の朝は、市内の別の場所に姿を現したことが確認されている。

“三反園さんが、鹿児島市内で朝立ちしている”――この話はまたたく間に県政界関係者の知るところとなり、彼にとっての次の一手があれこれと憶測を呼ぶ状況となった。ある自民党関係者は、こう話す。
「投票日から2週間も経っているんだから、選挙の御礼でないことは確かだろう。三反園さんが立っているのは2カ所とも鹿児島市の中心部。衆議院なら鹿児島1区だ。この時期に朝立ちするということは、噂される秋の解散総選挙を睨んでのことじゃないのか。しかし、彼の地元は指宿市。鹿児島2区のはずだが……」

別の県議会関係者も、首をひねる。
「まだ知事選の挨拶回りも終わっていないだろう。朝立ちするのは勝手だが、意図が分からない。選挙狙いだとすれば、秋の鹿児島市長選ということか?まさか鹿児島1区じゃないだろう。鹿児島市内の得票をみれば、当選した塩田さんに4万票以上負けてる。無理筋の話だ」

突然始まった前知事の朝立ちに、敏感に反応した人達もいる。今年秋に行われる鹿児島市長選の出馬予定者陣営や、衆院鹿児島1区の与野党関係者だ。三反園氏の意図が分からないため、情報収集に走る一方で、知事選の開票結果を分析するなど対策に乗り出している。

4年間置いていた後援会事務所もたたみ、知事公舎から鹿児島市内のマンションに移ったと伝えられる三反園氏。たった3日間の朝立ちで存在感を示した格好だ。ただし、15分ほど朝立ちの様子を見ていたという鹿児島市在住の会社員によれば、三反園氏に気付いて手を振る人はほとんどいなかったという。鹿児島市長選にしても衆院選にしても、知名度だけで勝ち抜けるほど甘くはない。

 

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