9日、福岡県大任町の町長選挙を巡る公職選挙法違反事件で、永原譲二町長陣営の運動員として複数の有権者を買収し逮捕された建設会社代表・長藤優太被告(29)が略式起訴され、罰金50万円の支払い命令を受けた。永原町長の親族でもある長藤被告は、逮捕当初容疑を否認、その後正式起訴を嫌ったのか一転して容疑を認めていた。
6月に長藤被告が逮捕された際、永原町長は報道各社の取材に「後援会には公職選挙法を守るように徹底していた」と述べたことが報じられていたが、開いた口が塞がらないとはこのこと。永原陣営が行ったいくつもの違法行為を主導したのは、罰金刑を受けた同被告をはじめ、いずれも永原町長の身内だった。
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大任町長選挙が告示されたのは3月25日。3月6日に福岡県知事選挙が告示されており、公職選挙法の規定で、選挙運動以外の政治活動は同月23日の投開票日までほとんどの活動ができない状態だった。しかし、永原陣営は法を無視。知事選告示後も後援会の印刷物=リーフレット(*下の画像)の配布を続けるなど法令順守の姿勢は皆無だった。
選挙期間中にも驚くべき印刷物が全戸配布されている。文書の発行元は、正体不明の「永原譲二氏を勝手に応援する会」。表面は永原町政に批判的な報道を否定する身勝手な主張で、裏には、永原氏擁護の声とともに、日頃から同氏が自慢してきた子育て支援策やランドセル、誕生日ケーキの支給事業を讃える歯の浮くような言葉が並んでいた。

いわゆる「勝手連」による活動を偽装していたが、永原氏の関係者がビラの配布に関わっていたことを示す、いくつもの証拠や証言が確認されている。
選挙戦の最終版である3月29日になっても永原陣営による違法な活動は続いた。使用されたのは永原氏の選挙用ビラ(*下の画像)。公選法は選挙用印刷物のポスティングを禁じているが、永原陣営は堂々とそれを行っていた。

ビラをポスティングしていたのは永原陣営の関係者たち。その場で住民に見咎められ、活動の様子まで撮影されていたが(*下の画像参照)、違法性を指摘されたところに「俺が指示した」として登場したのは永原氏の実弟である永原譲二郎氏だった。同氏は、買収事件で罰金刑を受けた長藤被告の叔父にあたる人物である。


永原町長が「公職選挙法を守るように」と指示したのが事実かどうかは分からない。しかし、述べてきた通り、買収をはじめとする同陣営の違法行為を主導したのはいずれも永原町長の身内など関係者。陣営の中枢メンバーが永原氏の指示を無視したか、実際には指示そのものがなかったのかのどちらかということになる。















